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【2024年6月22日(土)開催告知】情報デザイン研究部会 総会@九州産業大学_第7会場

今年度は、主査の交代をはじめ、部会の幹事体制をバージョンアップする年となります。新たな体制は第71回春季研究発表大会・中日6月22日(土)のお昼・12時10分〜12時40分に開催される総会にて協議・決定する予定です。

そのような意味で、6月の全国学会の隠れテーマは「Metamorphose(変身)」と言え、部会の新たな変身を見せられるよう、準備してまいります。
現場のデザインナラティブを大事にする学術コミュニティづくりに興味のある方は、全国大会にて開催されるInfo-Dテーマセッションや総会への参加をぜひご検討ください。[これまでのInfo-D部活動はコチラ

【2024年度 Info-D 総会】
日時:2024年6月22日(土)12:10〜12:40
場所:第7会場(2E407教室(2号館4階))

文責:横溝賢(Info-D主査)

【情報デザイン研究部会】2023年度 活動報告のまとめ

◯2023年度 第70回春季研究発表大会までの準備と運営報告

2023年度の活動は前年度の部活動を下地に展開しているため2022年度の活動概略を前置きとして報告する。2021年7月から始めたInfo-Dマンスリー部活動・オルタナティ部は、2022年度末までに延べ20回実施された。詳細は学会サイト(http://jssd.jp/8985)を参照されたい。

その間に議論されたデザインのIssue(議論すべき問い)は、教育から組織変革、社会システム、環境社会まで裾野を広げ、いずれも現場で生起する実践者の生々しい経験に基づく〈足元のWHY(問い)〉を掘り下げる研究活動であった。実践領域は違えど、オルタナティ部活動では、自己と環境(社会システムや自然世界)の相互的な知覚運動によって形づくられる〈環世界〉を一貫して捉えようとしていた。一連の部活動を通じてInfo-Dには、部会メンバーのデザイン知の所在を協働的に探索できる研究風土が育まれてきたと言える。

2023年度第70回春季研究発表大会の活動報告

2023年度の全国大会・第70回春季研究発表大会(芝浦工業大学)では、【足元のWHYを問い直すデザイン】と【デザイン実践者が見ている環世界】の2つのテーマセッション(以下、TS)を企画した。2つの企画内容はオルタナティ部活動で見出した2つの本質的Issueを骨子としている。とりわけ「環世界」はデザイン学会では馴染みのない言葉であることから、初日6月22日(金)のOpen SIGにて「微生物と共生するデザイナの環世界」についてビジュアル議論するオープンラボを企画開催した。この会を運営したメンバは、荒石磨季(小部会【微生ぶつぶつ会】部長/シャープ(株)),陳樹全(札幌市立大学),ガブリエル・ラスク(中京大学),宮田義郎(中京大学),横溝賢(札幌市立大学),中島郁子(女子美術短期大学),三河侑矢((株)Earthist),安武伸朗(常葉大学)となる。

Open SIgの様子

6月23日(土)・2日目はTS1「足元のWHYを問い直すデザイン」を開催。セッション発表件数は11件。事業成果が第一に求められる社会において、実務と実践の根幹的問いの探索への関心の高さの現れなのか、同日の午前・午後に実施したセッション会場は立ち見の参加者が出る満員状態であり、常時100人超の参加者が集まるほどの盛況であった。Info-Dでは第65回大会(2018年・大阪工業大学)より、セッションにもち寄られた実践研究を串刺しで議論する場として、ディスカッションタイムを20分設けている。2023年度は4年ぶりに登壇者らが対面でディスカッションする場が設けられ、他者の実践に自己の経験を重ねることから、互いの「デザインの熱源」をわかちあう対話が生まれていた。

6月24日(日)・3日目はテーマセッション2「デザイン実践者が見ている環世界」を開催。セッション発表件数は9件。本セッションのキーノートは小部会【微生ぶつぶつ会】メンバーが担当し、環境と身体の相互性をメタ認知する工夫として酵母の風味を知覚体験するパフォーミングアートをおこなった。酵母の甘酸っぱい香りがほのかに漂う会場で、微生物という見えない存在に想いを馳せながら発表者の環世界を考えるセッションを展開し、最後のディスカッションタイムも登壇ステージの黒板を使って議論をその場で可視化。会場参加者らと共に知的欲求の熱を帯びた議論を展開することができた。

◯2023年9月移行の活動報告
全国大会以後の活動を以下に報告する。

◉2023年9月16日−17日
中島郁子氏(Info-D幹事/女子美術大学短期大学部)の企画により、小部会【生活世界のことば】スピンオフイベントとして「デザイン論@三条ものづくり学校」が燕三条市にて開催された。このイベントには、「生活世界のことば」小部会部長の木村篤信氏((株)地域創生Coデザイン研究所)がゲストスピーカーとして参加し、同市地場産業の担い手らとコト「リビングラボ」×モノ「デジタルファブリケーション」×ヒト「人々をとりまくデザイン環世界」をテーマに、互いの研究、知見を参考にしながら、「今後どのように地域に活かせるのか」「実装するには何が必要か」をテーマに議論した。

◉2023年11月17日 ナラティブ編集室(仮)立ち上げ

デザイン学のもう一つの可能性をメディア化・出版することを目的に編集室(ナラティブ編集室(仮))を立ち上げた。

◉2023年12月9日−10日 小部会【微生ぶつぶつ会】MTG@共創学会

小部会【微生ぶつぶつ会】ミーティングを共創学会第7回年次大会(茨城)にて実施。

◉2023年12月15日 第1回ナラティブ編集室の企画会議

第1回ナラティブ編集室の企画会議を開催し、オルタナティ部活動の議論をとりまとめ、Info-Dの現在地を示す特集号を企画刊行することが決まった。

→その後、企画がまとまり、多様な現場で実践しているデザイナが見ている環世界をテーマにした特集号を特集号を2025年2月に刊行する予定で現在執筆・編集を進めている。

◉12月27日 本読み会:D.A.ノーマン氏の近著「より良い世界のためのデザイン 意味、持続可能性、人間性中心(新曜社)」

D.A.ノーマン氏の近著「より良い世界のためのデザイン 意味、持続可能性、人間性中心(新曜社)」を読んで、情報デザイン研究部会活動を相対化する本読み会を開催した。

本読み小部会は、その後、第71回春季研究発表大会のオーガナイズドセッション(2023年6月23日(日))「Why人間『性』中心デザイン?:私たちは人間中心デザインの道を抜け、人間「性」中心デザインの原野に立てるのか」企画へと展開し、ノーマン氏の近著を題材に公開議論する予定である。

◉2024年1月〜3月

Slack上で主に以下の情報について意見交換が行われた。

・各大学の卒業制作・研究展参加報告、意見交換

・ノーマン氏近著「より良い世界のためのデザイン」本に関する意見交換

・2024年度全国大会のテーマセッション企画についての意見交換

文責 横溝賢(Info-D 主査)

【情報デザイン研究部会】オルタナティ部「2023年度スパークリング卒業・修了研究!」2024.3.6 実施報告

◉どんな経緯の活動なのか
2022年度好評だった、きらり眩しい若手デザイナーの卒業制作研究を大学間でもちよって、議論しちゃおうという年度末企画。部会メンバーの方々から「あれやらないの?」という声をもらい、2023年度末も実施しました。
部会内で「今年もやりたい!発表してみたい」という学生や教員らからの卒研制作・研究を募り、集まった発表は全部で8件。タイトルを見るとデザインする若者が、デザインによってどのように社会と関わろうとしているのか、その生きるさまが見えてきます。

◉実施の概要

日時:2024年3月6日(水曜)19:20-22:15(オンライン)
参加方法 Zoom ミーティング

  • 挨拶(10分)
  • 発表(160分)8名*(発表10分+質疑10分)
  • まとめ(10分)
  • 懇親・振り返り議論

◉発表プログラム

19:30〜 1)発表者:西川拓輝(東海大学教養学部芸術学科 富田誠研究室 )
タイトル:「動きの誘目性に着目した読字方法のデザイン」

19:50〜 2)発表者:谷口風太(札幌市立大学デザイン学部人間情報デザインコース 福田大年ゼミ)
タイトル:日常の観察と解釈から生まれるキャラクター:「〇〇に見える」パレイドリアを利用したアイデア生成プロセス

20:10〜 3)発表者:吉田旬(千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科 小早川真衣子ゼミ)
タイトル:「音を表現のリソースとするコミュニケーションの研究 ー自分の音を発する道具「音たまり」の提案」

20:30〜 4)発表者:佐々木良緒(成安造形大学 芸術学部芸術学科地域実践領域 石川亮ゼミ)
タイトル:「農的暮らしの学びから、来るべき生活のあり方へ

20:50〜 5)発表者:渡辺安梨沙(東海大学教養学部芸術学科 富田誠研究室 )
タイトル:「求められずにはじめる造形活動—関内地域におけるデザインギバーの実践録—」

21:10〜 6)発表者:淺川仁都(中京大学工学部メディア工学科 宮田義郎研究室)
タイトル:「食資源循環プロジェクトのための取り組みへの行動を促す方法について」

21:30〜 7)発表者:佐々木皓大(公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科 元木環研究室)
タイトル:「DIYにより自分たちの場が創られたデザイン実践の考察」

21:50〜 8)発表者:伊藤悠貴(札幌市立大学大学院デザイン研究科 横溝賢ゼミ)
タイトル:消滅可能性農村の生活世界を縁あわせる活動のデザイン

◉スパークリング卒研をおこなってみて
大学4年間の学びの成果を形にする活動としての卒業制作・研究、略して卒研。デザインの卒研に取り組む学生と教員の願いは、社会のさまざまな現場の中でデザインの知恵と技を繰り出して動けるようになることではないでしょうか。しかし熾烈な就職活動と並走するためには、卒研の計画を十分に立てて合理的に進めることが必要とされるのも現実です。本来、デザインの実践知は合理性の通じない状況下で知的に構成されるものですが、卒研がそのような状況を作りにくい制約があるなかでも、今回参加した8人の若者(とその指導教員)たちは、各々にとっての未開の現場があり、その場を踏み歩んでいくデザイン実践に取り組んでいました。そのような実践から得られた知見は参加した部会員にとっても勇気づけられる内容でした。スパークリング卒研は、参加した教育者らが実践研究の指導方法を学び合うような場にもなっており、次年度も継続して実施していきたいと考えています(文責:横溝賢 Info-D主査)。

【情報デザイン研究部会】オルタナティ部〈vol.9-vol.20〉活動報告のまとめ

情報デザインの地平から、デザイン学のもうひとつの可能性を探究する場:オルタナティ部
2022年3月~2023年3月までに行われた部活動を報告します。

オルタナティ部活動とは→

オルタナティ部vol.09テーマ
情報デザインと環境倫理に橋を架ける

◉部長:二宮咲子(関東学院大学) 
◉日時:2022年3月12日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.10テーマ
足元のWHYを問い直す~時間が生み出す構造をとらえて持続可能な社会をかたちづくる」の準備運動!

◉部長:木村篤信(地域創生Coデザイン研究所)
◉日時:2022年5月14日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.11テーマ
足元のWHYを問い直す~時間が生み出す構造をとらえて持続可能な社会をかたちづくる」学会OS

◉部長:木村篤信(地域創生Coデザイン研究所),由井真波((有)リンク・コミュニティデザイン研究所),横溝賢(札幌市立大学),元木環(公立はこだて未来大学)
◉日時:2022年6月25日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

2022年7月 小部会「生活世界のことば」たちあげ:
人びとの生活世界に潜在することば(コミュニケーション)を記録する方法や、社会シ ステムに伝わる言葉に転換していくデザインの可能性を探る小部会を立ち上げました
◉部長:木村篤信(地域創生Coデザイン研究所)、横溝賢(札幌市立大学)
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.13テーマ
実践研究へのめざめ①横溝実践~そもそもなんで実践を研究にしようとしてるの?~

◉部長:横溝賢(札幌市立大学)
◉日時:2022年7月9日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.14テーマ
微生ぶつぶつ研究→小部会「微生ぶつぶつ会」たちあげ 微生物との共生を自覚している生き方について探る

◉部長:荒石磨季(シャープ(株))、宮田義郎(中京大学)
◉日時:2022年8月13日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

参加者個々人の微生物との共生のかたちがMIROにもちよられた

オルタナティ部vol.15テーマ
情報デザインの航海図を描こう!オンライン

◉部長:上平崇仁(専修大学)
◉日時:8月24日(水) 20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部リアル・ワークショップテーマ
情報デザインの航海図を描こう

第1世代のナラティブをのこすこと。生活世界と社会システムを往還する情報デザインを探求する
◉部長:上平崇仁(専修大学)
◉日時:9月6日(火)10時〜18時
活動レポートはこちら→

オルタナティ部スピンオフ
「デザインとアートとビジネスのあわい」神谷泰史さん(情報科学芸術大学院大学,コニカミノルタ(株))の研究紹介

◉部長:瀧知恵美((株)MIMIGURI)
◉日時:10月29日 20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.16テーマ
「展示デザイン実践のナラティブから論述を目指す第一歩」「デザインのナラティブ」からデザインの研究を立ち上げる道筋を考察

◉部長:元木環(公立はこだて未来大学)      
◉日時:10月8日
◉場所:京都大学

オルタナティ部vol.17テーマ
ゆく年、くる年!パークリング卒研!若者によるフレッシュなデザイン研究をもちよって、揉んで磨こう

参加大学:常葉大学(安武伸朗/In & Out Lab)、坂井田瑠衣(公立はこだて未来大)、横溝(札幌市立大)
>若者、その人の生きることと地続きのデザイン研究が集まった
◉部長:横溝賢(札幌市立大学),元木環(公立はこだて未来大学)
◉日時:12月10日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.18テーマ
ロードオブ美大のデザイン:アート系学校は何をデザインしているの?美大受験生が鍛えたデザイン脳とはなにか?

>人とは違う物事の見方、捉え方をその場で形にできることが美大脳であった
◉部長:中島郁子(女子美術大学)、福田大年(札幌市立大学)
◉日時:1月10日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

オルタナティ部vol.19テーマ
「やって・みて・わかるデザイン:アクティングアウトってそもそも?」三宅由莉さんとのセッション

アクティングアウトって何なんだろう?と、そこにある不確実性を排除しない(むしろ招き入れる)デザインの知について
◉部長:小早川真衣子(千葉工業大学)      
◉日時:1月
◉場所:オンライン

オルタナティ部Vol.20テーマ
大会発表の心ざしもちより会議~No.70春季大会でなに発表する?~

二宮咲子さん(関東学院大学)の社会実践、三澤直加さん((株)グラグリッド)の社会実践は研究になるのか?
>実践者が大事にしていること、1人称の見えを描き出す議論ができていた
◉部長:横溝賢(札幌市立大学)
◉日時:3月11日(土)20時〜22時
◉場所:オンライン

【3.12(sat) 20:00-22:00 開催案内】Info-D オルタナティ部 vol.9 「情報デザインと環境倫理に橋を架ける」

【開催案内】Info-D オルタナティ部 vol.9(オンライン開催)
2022年3月12日(土)20:00-22:00
「情報デザインと環境倫理に橋を架ける」

■ 内容
私たちが生きている21世紀は「情報の時代」とも「環境の時代」ともいわれています。ところが、これまでのところ「情報」と「環境」は別次元のデザインのテーマとみなされ、別物として扱われてしまうことが多かったようです。
そこで、今回のオルタナティ部では「情報デザインと環境倫理に橋を架ける」をテーマに、次の3部構成で、情報デザインの「もうひとつの可能性」について考えてみたいと思います。はじめに、情報デザイン研究部会の幹事で今回のオルタナティ部vol.9企画者の二宮咲子(関東学院大学)が「自然と共に生きる」デザイン研究と教育の実践について報告します。
次に、環境倫理学が専門の吉永明弘さん(法政大学)が「人間中心でない」デザインのいくつかの実例について話題提供します。
最後に、これらの実践や実例を足掛かりとして、情報デザインと環境倫理を架橋することで生まれる、情報デザインの「もうひとつの可能性」について、企画・報告者の二宮咲子と吉永明弘さんと元木 環さん(info-D副査/京都大学)が、参加者の皆さまと共に議論を深めていきたいと思います。情報デザインの岸の橋脚づくり、一緒に始めませんか?

■ 運営
部長 二宮咲子(info-D幹事/関東学院大学)
■ 語らう人たち
橋を架けようとする人:二宮咲子(info-D幹事/関東学院大学)
情報デザインの岸の協力者:元木 環(info-D副査/京都大学)
環境倫理の岸の協力者:吉永明弘(ゲスト/法政大学)
■ 場所(Zoom トピック: info-D)
非部会のかたでも聴講可能です。Vol.9の部活動テーマに関心のある。あるいは情報デザイン研究部会に関心のある方は、下記問い合わせ先から、参加希望等のお問合せメールをお送りください。

お問い合わせ先

小早川真衣子(千葉工業大学 先進工学部 )
Mail:kobayakawa.maiko*p.chibakoudai.jp (* を@に置き換えてください)
情報デザイン研究部会についてはこちら→http://jssd.jp/about/section-and-branch/information-design-group

Info-Dオルタナティ部vol.3「デザインの実践と研究は、大人も試行錯誤してるよ:富田誠さん(東海大学)の視覚的対話研究を題材にして」活動報告

【活動報告 第3回オルタナティ部】
第3回オルタナティ部「デザインの実践と研究は、大人も試行錯誤してるよ:富田誠さんの視覚的対話研究を題材にして」の活動報告です。

2021年9月11日(土)20:00から22:45くらいまで開催し、無事終了しました!
延べ20名の参加者は、ゲストの新道 真代さん(ゲスト:筑波大学URA研究戦略推進室)、はじめましての方、お久しぶりの方、いつもの方という顔ぶれでした。
会話、チャット、miroを横断しながら活発な議論となりました。

<第3回の振り返りメモ:部長・福田大年>
今回は、富田誠さん(東海大)が取り組んでいる博士論文(視覚的対話)を基に、大人の実践研究のモヤモヤを語り合いました。
富田さん、とっても良い題材をご提供いただきありがとうございました(本人は、まな板の鯉状態だったかもですが。。。)。
参加していただいたみなさんも、富田さんの博論をとても丁寧に調理して、素材の良さを自分なりに味わい咀嚼していこうとしてたと思います。そんなたくさんの気づきの中でも、研究の原点・動機を意識する重要性を再認識するコメントがたくさんありました。
その中でも私が印象的だったのは、木下さん(常葉大卒業)の熱いエピソードでした。
慣れない業務のことを「これはこういう解釈でいいでしょうか?」と描きながら、関係者に聞き取りしてみた。
わからないことを視覚化して質問することで、関係者との新しい関わりが生まれた。
さらに、木下さんの「分からない」が可視化されたことで、関係者の中にも新しい気づきが生まれた。つまり、実践で生まれ続ける熱(原点)を捕らえ続けること、起きたことを咀嚼し一般化・抽象化すること、この2つの両立が実践研究のキモなんだなぁ~とあらためて思い知らされました。イベント終了後、新道さんが富田さんに送られたメッセージが、info-Dメンバーの「今」を表現してると思いました。
「参加者のみなさんが言葉や概念を丁寧に扱いつつ対話する時間を共有させてもらい、私も色々気付きがありました。」

【情報デザイン研究部会】オルタナティ部〈vol.1-vol.8〉 活動報告のまとめ

情報デザインの地平から、デザイン学のもうひとつの可能性を探究する場:オルタナティ部
2021年7月~2022年2月までに行われた部活動を報告します

オルタナティ部vol.1テーマ
春季大会O S 「人とひとならざるものにおもいを馳せていくデザイン~美術家・鴻池朋子さんとの対話の振り返り

◉部長:横溝賢(札幌市立大学)、元木環(京都大学)
◉日時:2021年7月10日(土)
→部活動vol.1~2 報告ページ http://jssd.jp/7266

オルタナティ部vol.2テーマ
U-30企画:「まぁ知らんけど」って言われても… 〜先輩、それじゃあ困ります!〜

◉部長:海野真梨菜(エスディーテック(株)),木下菜穂((株 )アイスリーデザイン),三河侑矢(札幌市立大学 大学院デザイン研究科)
◉日時:2021年8月14日(土)
→部活動vol.1~2 報告ページ http://jssd.jp/7266

オルタナティ部vol.3テーマ
大人の実践研究のモヤモヤを語りあう~東海大学 富田誠さんの実践研究の語りを題材にして~

◉部長:福田大年(札幌市立大学)
◉日時:2021年9月11日(土)
→報告ページ http://jssd.jp/7774

オルタナティ部vol.4テーマ
「デザイン大喜利@「Design Red Data Book」
◉部長:中島郁子(wirefactory/女子美術大学)
◉日時:10月9日(土)20:00~22:00
→報告ページ http://jssd.jp/7729

オルタナティ部vol.5テーマ
「MIMIGURIの小田裕和さんと『足元のWHYを問い直すデザイン』について語りあう」

◉ 部長:横溝賢、元木環
◉ 日時:11月6日(土)15:10-16:40
◉HP: https://jssd2021fall.studio.site
→報告ページ  http://jssd.jp/7712

オルタナティ部vol.6テーマ
「情報デザインクロニクル共同編集:ソフトディバイスの歴史を題材にして」

◉部長:佐々木麻美(softdevice inc.),野々山正章(softdevice inc./Yumemi inc./法政大学大学院メディア環境設計研究所)
◉ 日時:12月11日(土)20:00~22:00
→報告ページ http://jssd.jp/7708
→note(ノート)softdeviceによる部活動報告はこちら https://note.com/softdevice/n/n202af47b87c2

オルタナティ部vol.7-1.7-2テーマ
デザインするを読む会「デザインの知恵に迫るデザインのふり返り方の探索」

◉部長:瀧知恵美(MIMIGURI), 小早川真依子(千葉工業大学)
◉日時:
vol.7-1:1月23日(日)AM9:00~11:00
vol.7-2:2月20日(日)AM9:00~11:00
→報告ページ http://jssd.jp/7736

オルタナティ部 vol.8テーマ
「中心無き時代のデザインを読み解く」

◉部長:上平崇仁(専修大学)
◉日時: 2月12日(土)19:00-21:00
→報告ページ  http://jssd.jp/7742

【オルタナティ部とは?】

情報デザイン研究部会(Info-D)では、2021年7月から、情報デザイン学のもう一つの可能性を探る語らいの場「Info-D オルタナティ部」を〈毎月・第2週・土曜日・20時~〉開催しています。
このマンスリー小部会は、デザイン実践のなかで見つけた、まだフワッとしいて旬な「問い」や「発見」を部会員がもちよって語りあうことからデザインの知を探究する場所です。

部会メンバーではないけれど「今回の部活テーマはおもしろそう!この人の実践研究を聴いてみたい!」という方は、お知り合いの部会メンバーにお声がけください。部会メンバーの紹介をとおして、スポット的にオルタナティ部活動に参加することも可能です。Info-Dに興味のあるかたは下記のメールにてお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先

小早川真衣子(千葉工業大学 先進工学部 )
Mail:kobayakawa.maiko*p.chibakoudai.jp (* を@に置き換えてください)
情報デザイン研究部会についてはこちら→http://jssd.jp/about/section-and-branch/information-design-group

Info-Dオルタナティ部vol.8 「中心無き時代のデザインを読み解く」活動報告

デザイン学のもう一つの方向性を探究する・オルタナティ部

オルタナティ部 vol.8テーマ
「中心無き時代のデザインを読み解く」

◉日時: 2月12日(土)19:00-21:00
◉部長:上平崇仁(専修大学)

【企画概要】
幅広い領域でデザインが実践されるようになり、デザインが対象とするスコープは際限なく拡大しています。その一方で、デザインが目指してきた〈明るい未来〉が問い直され、これまでの創造活動ではあまり問われなかった批判的な観点も議論されることが増えてきました。
例えば「どこまでの範囲をデザインしようとするのか」「スタートとゴールを前提とするプロジェクトで扱えないものはどうなるのか」、「複製性や再現性のない一回限りの出来事の価値をどう位置づけるか」「デザインする行為主体性はどこにあるのか」といった問いです。
そのような観点を扱うためには、少なくとも天動説のような〈中心点〉やそこに至る〈線形プロセス〉から脱却しなくてはなりません。これまでのデザインの定義も考え直す必要があり、学ぶときに依拠する基礎理論も影響を受けることになるでしょう。現在、パンデミックに苦しむわれわれは、グローバリズムの夢への代償、その他様々な意味において〈デザインで改変してきたことと、改変されてしまうこと〉の狭間に立っているように思われます。こうした時代の変化をふまえて、Info-Dオルタナティ部の活動として〈中心無き時代のデザイン〉を多角的に読み解き、議論する機会を設けたいと思います。

■キーワード
・原初的デザインとモダンデザイン
・存在論的デザイン
・デザインにおける多元性・ポスト多元
・ポストヒューマン■今回の運営者
上平崇仁

■オンライン開催

Info-Dオルタナティ部vol.7-1.7-2 デザインするを読む会「デザインの知恵に迫るデザインのふり返り方の探索」活動報告

デザイン学のもう一つの可能性を探る部活動・オルタナティ部
オルタナティ部vol.7-1.7-2テーマ
デザインするを読む会「デザインの知恵に迫るデザインのふり返り方の探索」


日時:
vol.7-1:1月23日(日)AM9:00~11:00
vol.7-2:2月20日(日)AM9:00~11:00

【企画概要】
企業のデザイナーが自分自身のデザイン実践の省察を行い、そこにある自身のデザイン知を探る活動を須永先生をはじめ何人かで行ってきました。
今回はそこで実際にデザイン実践の省察を行なったカシオのデザイナー新野さんにデザイン実践の省察話を語っていただきながら、参加者のみなさんを交えて、
・デザインの実践におけるデザインのstudy、探究とはどのようなものなのか?
・企業のデザイナーは、いかにデザインの省察を行い、次の実践に活かしていけるのか?
・どのようにデザイン知を見出していくことができるのか?
など、デザイナーのデザイン知について対話をしていきたいと思っています。

●イントロダクション
 ・デザイン実践の省察を行ってきた「デザインするを読む会」でやってきたことをご紹介
 ・デザイン学会の特集号「実践するデザイナーたちのデザイン知」の紹介
●話題提供
 ・カシオのデザイナー新野さんがデザイン実践の省察話を語る
●ディスカッション
Miroを使って、新野氏のデザイン実践を振返る」、参加型議論

■今回の主な語り手と運営
新野 佑樹(CASIO)
小早川 真衣子(千葉工大)
瀧 知惠美(MIMIGURI)
須永 剛司

■部活動の振り返り
新野氏によるユーザビリティ向上を目的とした、アプリの研究、開発実践の話があった。企業は認知と理性で事業を進めるが、そのなかに物づくりを楽しむ、味わいあう人がいる。そういう人たちがエモーションをもって自らのものづくりを語ることから、組織との関係を形づくっていく知恵と技があるのかもしれない。

Info-Dオルタナティ部vol.6「情報デザインクロニクル共同編集:ソフトディバイスの歴史を題材にして」活動報告