創造力とムナーリ・メソッド、遊ぶように実験する

■ 要旨: 近年は、クリエイティビティや創造性についての重要性が語られることが多くなってきています。経産省や厚生省では、クリエイティブ人材や高度デザイン人材の育成を推進しています。また、多くの企業でこれからの人材育成として創造的な人材育成をテーマとしています。そのような背景で、ブルーノ・ムナーリの作品やアプローチは創造性という視点で、私たちに多くのヒントを与えてくれます。

ブルーノ・ムナーリ(1907−1998)は、芸術家、デザイナー、イラストレーター、理論家、また教育者として幅広く活躍したイタリアンデザインの巨匠の一人ですが、その彼自身が自らの業績のなかでも最も大事にしていたものが、1977年にミラノのブレラ美術館で子供のアート教育のラボラトリーで始めた、ムナーリ・メソッドです。同メソッドは現在、教え子たちの手によって受け継がれ、中でも現在のブルーノ・ムナーリ協会の会長であるシルヴァーナ・スペラーティは師から受け継いだ「やることで理解する」という独特の手法をさらに分りやすく、また理論付けながら展開しています。

今回は、そのスペラーティと親交の長い多木陽介(批評家、アーティスト)さんが、ムナーリ・メソッドの一部を披露しながら、それが、単なるお絵描きのメソッドではなく、ムナーリ、カスティリオーニらの時代のデザインの創造力のエッセンスをトレースしたものであり、身体的な感覚で遊ぶように実験する暗黙知的なパートとそれを客観的な視線で分析、解読する明示知的なパートを組み合わせることで、極めて包括的な知を育てるメソッドであったことを解説し、簡単なワークショップを実施する予定です。

今回はオンラインとリアル会場でイベントを実施します。いつもはローマ在住の多木さんが日本でリアルに実施する貴重な機会です。クリエイティビティや創造性に関心をおもちのみなさま、とても楽しい会になると思いますので、ぜひご参加ください。


■タイトル:Xデザイン学校公開講座:創造力とムナーリ・メソッド、遊ぶように実験する
■ ⽇時:6月7日(水)18:30-21:00(開場 18:00)オンライン/ リアル会場
■ 主催:X デザイン学校、X デザイン研究所
■ 協力:⽇本デザイン学会 PD 部会
■ 参加費:
・オンライン参加 2000円 (Xデザイン学校 2023 年度受講⽣は無料)
・リアル会場参加 3000円(定員15名先着順)
■リアル会場場所:
・Xデザイン研究所・市ヶ谷オフィス
​・住所:千代田区九段北4-1‐35 グラックス市ヶ谷一口坂 501号室
​・アクセス:地下鉄市ヶ谷駅A4出口より徒歩4分、JR市ヶ谷駅より徒歩7分
■詳細・申込:https://peatix.com/event/3578368/view

■ プログラム
18:30-18:40 はじめに、創造力とブルーノ・ムナーリ
        山﨑和彦(Xデザイン研究所)
18:40-21:00 ムナリーメソッドの講義とワークショップ
        多木陽介(批評家、アーティスト)
21:00-21:30 放課後交流会(希望者)

■講師プロフィール:多木陽介(批評家、アーティスト)

1988年に渡伊、現在ローマ在住。演劇活動や写真を中心とした展覧会を各地で催す経験を経て、現在は多様な次元の環境(自然環境、社会環境、精神環境)においてエコロジーを進める人々を扱った研究(「優しき生の耕人たち」)を展開。芸術活動、文化的主題の展覧会のキュレーション及びデザイン、また講演、そして執筆と、多様な方法で、生命をすべての中心においた、人間の活動の哲学を探究。

著書に『アキッレ・カスティリオーニ − 自由の探求としてのデザイン』(アクシス)、『(不)可視の監獄 − サミュエル・ベケットの芸術と歴史』(水声社)、『控えめな創造力 – 人間がまだ忘れ切っていないある創造力についての覚え書き』(どく社より刊行予定)、翻訳書にマルコ・ベルポリーティ著『カルヴィーノの眼』、プリーモ・レーヴィ著『プリーモ・レーヴィは語る』(ともに青土社)、アンドレア・ボッコ+ジャンフランコ・カヴァリア著『石造りのように柔軟な』(鹿島出版会)、アンドレア・ボッコ著『バーナード・ルドフスキー – 生活技術のデザイナー』(鹿島出版会)等がある。

2023 年度 デザイン科学講座 プラスチック 製品 の 企画・ デザイン・ 設計 講習会 ~ プラスチック 独自 の魅力を引き出す 10 の ノウハウ ~

講演会「作字とデザイン:グラフィックの立場からのタイポグラフィ」のお知らせ[更新]

タイポグラフィ部会では、「書体」をめぐる多様なアプローチについて議論を行ってきました。
今回は、活字以前の文字の姿をとりあげ、手で描く(書く)文字の造形として「作字」に着目し、グラフィックデザインの分野で特に文字にかかわる斬新な造形で知られる小林一毅氏と林規章氏による講演会を開催いたします。

2023年5月20日(土) 14:00~16:00(13:30 開場)

東京工芸大学 中野キャンパス 1号館 1B01教室(予定)
(丸の内線・大江戸線 中野坂上駅 徒歩10分)

小林一毅|Ikki Kobayashi
グラフィックデザイナー
1992年滋賀県生まれ。多摩美術大学を卒業後、(株)資生堂を経て2019年独立。作字・作画による平面的な造形探究を基本姿勢として美術や飲食など生活文化に携わる仕事を中心に活動している。主な受賞に東京TDC賞、JAGDA新人賞。

林 規章 |Noriaki Hayashi
アートディレクター/グラフィックデザイナー
1964年岐阜県生まれ。名古屋芸術大学卒業。花王株式会社を経て、フリー。Galleria di Piazza San Marcoにて「現代日本のポスター100」選出。「ブルーノ・ムナーリの本たち」ブックデザインが高等学校美術教科書選定。主な受賞に東京ADC賞、東京TDC賞、JAGDA新人賞、JAGDA賞、NY ADC特別賞、THE ONE SHOW GOLD PENCILなど受賞。女子美術大学教授。研究として、図像の特質を見い出し視覚伝達を通してコミュニケーションの核心を探っている。

プログラム
開会
小林一毅氏講演  14:05〜14:35
林 規章氏講演  14:35〜15:05

休憩(10分)

小林一毅氏と林規章氏による対談 15時15分〜15時45分
質疑

閉会

——–

参加費:無料

主催 : 日本デザイン学会 タイポグラフィ部会

藝術学関連学会連合第17回公開シンポジウムのご案内

藝術学関連学会連合第17回公開シンポジウムの開催をご案内いたします。

テーマ「芸術と平和/戦争」 2023年6月3日(土)
会場:広島平和記念資料館メモリアルホール(参加無料)
発表概要等については、下記サイトをご覧下さい。
http://geiren.org/news/2023/peace-war.html

[プログラム]
13:00-13:20
開会の言葉 藤田治彦会長
趣旨説明 青木孝夫

13:20-14:45
第1部
 

ヒロシマと芸術   司会進行:青木孝夫(広島芸術学会)
・柿木伸之(広島芸術学会)
傷からの芸術とその変貌―生存の芸術のために[仮題]
・稲山玲(日本演劇学会)
原爆を扱った井上ひさし作品における「言葉」と「再生」−『父と暮らせば』『少年口伝隊一九四五』を題材に
・沼野雄司(日本音楽学会)
音楽作品におけるヒロシマ[仮題]

 質疑・応答14:45-14:55
 休憩 14:55-16:20

第2部 

占領空間における美術とデザイン 司会進行:井口壽乃(日本デザイン学会)
・河田明久(美術史学会)
「事変」の美術 ― 先例としての日中戦争
・森理恵(服飾美学会)
太平洋戦争期のモンペ―民族主義、汎アジア主義、全体主義の交差点
・近藤存志(意匠学会)
戦禍の中での福祉社会の実現とモダン・デザインの意味 第3次中東戦争停戦後のエルサレムの試み

質疑・応答 16:20-16:35
休憩 16:35-17:20

全体討議:芸術と「平和/戦争」 司会:大久保尚子(服飾美学会)
各パネリストからの発言・フロアとの討議 17:20-
閉会の辞 貫成人副会長

問い合わせ先:藝術学関連シンポジウム担当:井口壽乃
iguchi@mmail.saitama-u.ac.jp

第70回 春季研究発表大会 原稿投稿〆切延長のお知らせ

第70回 春季研究発表大会に関してお知らせします。
発表申込と概要集原稿の投稿〆切を延長しました

発表申し込み期間/概要集原稿投稿期間の締切を、4月7日(金)23:59(深夜)まで延長いたします。
既に原稿をご投稿頂いた皆様におかれましても、原稿の差し替えが可能ですので、ご活用ください。

なお、これ以上の〆切延長はありませんので、ご注意ください。


発表申込・原稿投稿については以下よりお願いいたします。
https://jssd.confit.atlas.jp/login

原稿フォーマットについては以下からダウンロードしてください。
https://confit.atlas.jp/guide/event/jssd70/static/sankamousikomi


第70回春季研究発表大会 企業協賛展示のご案内

2023年6月23日(金)〜25日(日)にかけて芝浦工業大学 豊洲キャンパス(東京都江東区豊洲3-7-5)にて開催される日本デザイン学会 第70回 春季研究発表大会における企業協賛展示のご案内ページを公開いたしました。久々の対面開催となります。皆さま方の出展、お待ちしております。

詳細および申込については以下をご参照ください。

https://confit.atlas.jp/guide/event/jssd70/static/exhibition

「日本のデザインを語るデザインミュージアムの在り方を考えるカンファレンス」開催のお知らせ

日本デザイン学会 会員の皆様

「日本のデザインを語るデザインミュージアムの在り方を考えるカンファレンス」開催のお知らせ

経済産業省デザイン政策室では、
各地の企業ミュージアムや博物館等に収蔵されているデザイン資源に着目し、
我が国におけるデザインミュージアムの在り方を考えるカンファレンスを以下のとおり開催いたします。
年度末のお忙しい中と存じますが、是非多くの皆様に御参加頂けますと幸いです。

<開催趣旨>
日本には、企業やデザイナー等が創意工夫を積み重ね、私たちの生活の課題を改善したり、
気持ちを前向きにしたり、社会を豊かにしてきたもの・ことが全国各地に(時には人知れず)存在しています。
この多くのデザイン資源をこのままにしておいて良いのでしょうか。
どのように可視化し、つなげ、活用していけば、地域の活性化、未来の日本の、未来の子ども達のためになるのでしょうか。

我が国の発展に貢献してきた工業製品や生活用品など様々なデザイン資源を所蔵する施設を、
プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、パッケージデザインを軸に抽出した経済産業省の調査を基に、
これまで長年必要性が議論されながらも実現に至らないデザインミュージアムの在り方について、
デザイン資源を保有する当事者である美術館、博物館、企業、デザイン業界団体、美術大学、自治体等関係者が一堂に会し、
各地に存在するデザイン資源の活用の方向性と我が国におけるデザインミュージアムの在り方について検討します。

<開催概要>
日時:令和5年3月17日(金)14:00~17:00
場所:国立新美術館 講堂(Microsoft Teams 配信あり)
主催:経済産業省デザイン政策室
協力:公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)|公益財団法人日本博物館協会|
日本デザイン団体協議会(D-8)|一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM
2025年日本国際博覧会とともに、地域の未来社会を創造する首長連合

当日のスケジュール(予定)
14:00 開会挨拶 経済産業省
14:03 ご挨拶 板倉寛(文化庁文化経済・国際課長)
14:06 ご挨拶 逢坂恵理子(国立新美術館館長)
14:10 基調講演「いま改めて考える日本のデザイン資源(仮)」(齋藤精一|パノラマティクス主宰)
14:25 調査紹介「デザイン資源を所蔵する全国の施設調査」
 (下藤菜々子|経済産業省デザイン政策室 係長))(山越理央|三菱総合研究所シニアプロジェクトマネージャー)
14:45 質疑応答・ 休憩

15:00 トークセッション
「全国各地のデザイン資源と我が国におけるデザインミュージアムの可能性 (仮)」
モデレータ:齋藤精一(パノラマティクス主宰)、原川宙(経済産業省デザイン政策室 室長補佐)
登壇者:(敬称略、五十音順)
五十嵐哲也(山梨県産業技術センター主幹研究員、博士(情報工学))
植木啓子(大阪中之島美術館 学芸課長)
久保田大輔(特許庁 審査第一部 意匠課長)
倉森京子(一般社団法人Design-DESIGN MUSEUM代表理事)
洪恒夫(株式会社丹青社 エグゼクティブ クリエイティブディレクター|東京大学総合研究博物館 特任教授|
日本デザイン団体協議会(D-8)「ジャパンデザインミュージアム設立研究委員会」委員長)
布垣直昭(トヨタ自動車株式会社 社会貢献推進部長|トヨタ博物館 館長|富士モータースポーツミュージアム 館長)
半田昌之(公益財団法人日本博物館協会 専務理事| ICOM日本委員会 事務局長)
平芳幸浩(京都工芸繊維大学デザイン・建築学系/美術工芸資料館 教授)
宗村泉(凸版印刷株式会社 印刷博物館 副館長)
矢島進二(公益財団法人日本デザイン振興会 常務理事)

16:55 閉会挨拶 俣野敏道(経済産業省デザイン政策室長)
※閉会後、名刺交換等、交流のお時間とします(対面参加者のみ|17:45頃まで)

<参加申し込み>
対面参加(国立新美術館)、またはオンライン配信(Microsoft Teams予定)をご選択いただけます。
下記【参加にあたっての留意事項】をご参照頂き、参加希望の場合は、
【3月14日(火)まで】に以下の申込フォームから必要事項をご入力いただけますと幸いです。
https://mm-enquete-cnt.meti.go.jp/form/pub/cooljapan/xi5zh89e

【参加にあたっての留意事項】
1)会場のキャパシティの関係上(定員約200名)、
 対面参加の申し込み多数の場合は抽選の上、オンライン参加に切り替えていただく可能性がございますがご了承ください。
 ※その場合は、【3月15日(水)を目処】に個別にメールでご連絡いたします。
2)機関から複数名が対面参加される場合でも、1人ずつのお申込みをお願いいたします。
3)参加に係る経費(旅費や謝金等)はお支払いできません。

<お問い合わせ先>
経済産業省デザイン政策室
bzl-design-seisaku@meti.go.jp

「失われたクメール美術」教育復活プロジェクト2023

カンボジア プノンペン 

クメール美術教育 3月20-21日(コンポンスプー州ソンブール小学校)

クメール美術展示と国際交流会 3月21日―25日(王立プノンペン大学 絆ホール)

「第70回 日本デザイン学会 春季研究発表大会」Webサイト公開のご案内

第70回春季研究発表大会の大会Webサイトを公開しましたのでご案内します。

https://confit.atlas.jp/jssd70

今大会は芝浦工業大学豊洲キャンパスにて完全対面形式での開催となります。

皆さまのご参加、心よりお待ちしております。久々にリアルでお会いしましょう。

日程2023年6月23日(金) 〜 25日(日)
会場芝浦工業大学豊洲キャンパス(東京都江東区豊洲3-7-5)
テーマ「学びのデザイン」
発表申込2023年3月1日(水) 〜 31日(金) 23:59 JST
その他参加登録開始は5月初旬を予定しています。

リチャード・サッパー・デザイン展 うれしい体験のための論理と感性のデザイン

日本デザイン学会会員殿
「リチャード・サッパー・デザイン展 うれしい体験のための論理と感性のデザイン」のお知らせ

リチャード・サッパーは、ミュンヘン生まれのプロダクトデザイナー。大学卒業後に、ダイムラー・ベンツ社のデザイン部に就職し、その後はミラノで活動。家電、電話機、照明、雑貨、家具、パソコンなどの工業デザインを続け、1981年にIBM社のコンサルタントになりました。サッパーの作品は、イタリア・デザイン界の最高権威である〝コンパッソ・ドーロ賞〟をはじめとした数多くの受賞や、ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションにも選定されるなど、世界的に高く評価されています。

本展覧会では、うれしい体験のための論理と感性という視点で、サッパーの作品やプロダクトを30点程度展示することにより、これからのデザインのヒントが社会に提供されることを願っています。また、サッパーと一緒に25年以上共創していた本学教授の山﨑和彦のプロジェクトや作品もあわせて紹介します。サッパーの展覧会は日本だけでなくアジアで初めての開催になります。また、作品だけでなくスケッチや木型のモデル、詳細の解説パネルも展示します。とても貴重な機会になりますので、ぜひおいでください。

■日時:3月24日(金)より3月26日(日)11:00-20:00(26日は18:00まで)
■場所:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス地下2階(市ヶ谷駅より徒歩3分)
■主催:武蔵野美術大学大学院造形構想学部クリエイティブイノベーション学科研究室
■協力:日本デザイン学会プロダクトデザイン部会
■入場料:無料(どなたでも入場することができます)
■詳細:https://peatix.com/event/3482670/