公開講座:(エツィオ・マンズィーニ著 出版記念)ここちよい近さがまちを変える/ケアとデジタルによる近接のデザイン

■ 要旨:ソーシャルイノベーションとサスティナビリティに関するリーダーであるエツィオ・マンズィーニ(ミラノ工科大名誉教授)は、「問題の見方そのものを変えていくのが第一ステップになり、そこで意味を問うことで新しい文化がつくられる。問題解決と意味の両方をカバーしないといけない。それらすべてを支えるのがデザイン文化」と語っています。彼はサービスデザインのいわば開拓者の一人ですが、2009年にDESISと呼ばれる世界各国のデザイン系大学とのネットワークをつくり、ソーシャルイノベーションに対するデザインの活用を広めてきた人です。

このマンズィーニの著「Livable proximity — ideas for the city that cares」の日本語版が出版されます。この本は、マンズィーニのソーシャルイノベーションへの考え方と「ここちよい近さ(近接)」という視点を日本で活用してもらうことを目的としています。この本では、「パンデミックによって、私たちの生活に大きな変化がありました。オンラインサービスの充実やリモートワークの普及によって、自分の家にとじこもる生活スタイルも一般的になったのも、その一つです。さて、これからの私たちの生活を考えてみると、「ふれあうこと」や「近くにいること」が大事なことに気づきます。そのようなアプローチの基本となるのが「ここちよい近さ(近接)」です。この視点は、まち、地域、都市、ケア、コミュニティ、デジタル、経済、デザインへの見方を変えてゆくでしょう。」という文章からスタートしています。

本イベントでは、この本の出版記念として、翻訳・解説者の6名がそろいます。安西洋之(モバイルクルーズ)、本條晴一郎(静岡大学)、森一貴(参加型デザイナー)、澤谷由里子(名古屋商科大学)、山﨑和彦(Xデザイン研究所)、山縣正幸(近畿大学)がこの本の各章について話題提供して、最後に参加者とともに「日本における近接のデザイン」のディスカッションします。ご関心をおもちのみなさま、ぜひご参加ください。


■タイトル:Xデザイン学校公開講座:(エツィオ・マンズィーニ著出版記念)
ここちよい近さがまちを変える、ケアとデジタルによる近接のデザイン
■ ⽇時:11月22日(水)19:00-21:00
(リアル会場は18:30開場、オンラインは18:50開場)
■ リアル参加:インフォバーン東京オフィス(本社)定員40名(先着順)
所在地:東京都渋谷区円山町23-2 アレトゥーサ渋谷(受付6F)
最寄駅:京王井の頭線「神泉駅」 徒歩1分、渋谷駅徒歩10分ぐらい
Web: https://www.infobahn.co.jp/company
■ オンライン参加:zoomによる参加
■ 主催:X デザイン学校、(株)X デザイン研究所
■ 協力:⽇本デザイン学会 PD 部会
■ 参加費:2000円
■ 詳細・申込:https://peatix.com/event/3727942/

■ プログラム
18:30-19:00 交流タイム(リアル会場)
19:00-20:30 翻訳者・解説者からの言葉
・「はじめに」安西洋之(モバイルクルーズ)オンライン参加
・「近接とは何か?」本條晴一郎(静岡大学)
・「近接の都市」森一貴(参加型デザイナー)
・「ケアする都市」澤谷由里子(名古屋商科大学)
・「近接のデザイン」山﨑和彦(Xデザイン研究所)
・「近接の都市とデジタルプラットフォーム」山縣正幸(近畿大学)オンライン参加
20:30-21:00 考えるディスカッション「日本における近接のデザイン」

■エツィオ・マンズィーニについて
エツィオ・マンズィーニはイタリアのデザイン研究者であり、ソーシャル イノベーションとサスティナビリティのためのデザインに関するリーダーです。現在は、ミラノ工科大学の名誉教授、イノベーションとサスティナビリティのためのデザインに関する国際ネットワークであるDESISの創設者です。これまでに、エリサバ デザイン スクール アンド エンジニアリング(バルセロナ)、同済大学(上海)、江南大学(無錫)、RCA(ロンドン)の客員教授です。代表的な著書は、「日々の政治 ソーシャルイノベーションをもたらすデザイン文化」、「Design, When Everyone Designs」と最新著書として「Livable Proximity: Ideas for the City That Cares」などがあります。

■「ここちよい近さがまちを変える  ケアとデジタルによる近接のデザイン」について
ソーシャルイノベーションの第一人者、エツィオ・マンズィーニ著「Livable proximity — ideas for the city that cares」は、これからのソーシャルイノベーションに重要な示唆を与えてくれる本です。Xデザイン出版では、この本の日本語版を刊行するために、「ソーシャルイノベーション研究会」での議論をヒントにしながら、日本語版の解説や日本での事例なども付け加えました。この日本語版は監修を安西洋之さんと山崎和彦さんが行い、翻訳メンバーは2人に加えて本條晴一郎さん、澤谷由里子さん、山縣正幸さん、森一貴さんの合計6名です。また、この本をより理解するために、翻訳メンバーはイタリアに訪問して、エツィオ・マンズィーニやイヴァナ・パイスと現地で打ち合わせをしたり、この本で事例として紹介されている地域を訪問したり、認知症のケアセンターを訪れています。さらに、日本での事例となる場所への訪問もしています。詳細:https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910984025