第11回 Xデザインフォーラム「ビジョンx AI xデザイン」オンライン

■趣旨:
これからのイノベーション、経営やデザインを考慮する上で、ビジョンとAIという視点を抜きに語ることはできません。社会的視点も考慮したビジョンやパーパスは、現代の経営やビジネスに不可欠な存在となりつつあります。また、近年の国際会議ではAIをビジネスやデザインにどのように活用するのか議論されています。このような背景より今回のXデザインフォーラムでは、これからのデザインを考えるために「ビジョンx AI xデザイン」というテーマとしました。
前半では、「ビジョンとエクスペリエンスデザイン」というテーマで、イノベーション経営の研究者でもある紺野登氏 (多摩大学大学院) より「エコシステムのエクスペリエンスデザインと構想力」という基調講演を、そして山﨑和彦氏(Xデザイン研究所)にビジョンとエクスペリエンスとAIいう視点より話題提供してもらい参加者とも議論します。後半では「AIとサービスデザイン」というテーマで、インタラクションデザインの研究者でもある渡邊恵太氏(明治大学)より「想像の世紀」というお話しいただき、源賢司氏(ACCESS UX LEAD)と羽山祥樹氏(日本ウェブデザイン)からAIとサービスデザインに関連する話題提供をしてもらい、浅野智氏(Xデザイン研究所)のファシリテーター で参加者とともに議論します。

これからのデザインを広く考える上でとても大事なフォーラムになると思います。最後に希望者で交流会も開催します。多くのみなさんの参加を期待しています。

◾️タイトル:第11回 Xデザインフォーラム「ビジョンx AI xデザイン」

◾️日時:9月3日(日)13:00-16:50 (オンライン)12:45開場
◾️主催:Xデザインフォーラム
◾️協力:日本デザイン学会PD部会、Xデザイン学校
◾️参加費:一般 3000円 交流会参加費 2000円
■ 詳細申込:https://peatix.com/event/3669577/

◾️第1部13:05-14:50 ビジョンとエクスペリエンスデザイン
・13:05-13:55基調講演「エコシステムのエクスペリエンスデザインと構想力」 
 紺野登 (多摩大学大学院)
・13:55-14:20「ビジョンとエクスペリエンスとAI」
 山﨑和彦(Xデザイン研究所)
・14:20-14:50ディスカッション
 ファシリテーター 山﨑和彦(Xデザイン研究所)

◾️第2部15:00-16:50 AIとサービスデザイン
・15:00-15:30「想像の世紀」
 渡邊恵太(明治大学)
・15:30-15:55「AIによって生まれた境界の先からサービスを考える」
 源 賢司(ACCESS UX LEAD)
・15:55-16:20 「そして僕は粛々とサービスデザインをするだけ」
 羽山祥樹(日本ウェブデザイン)
・16:20-16:50 ディスカッション
 ファシリテーター 浅野智(Xデザイン研究所)

◾️放課後 17:00-18:30 交流会

・Xデザインフォーラムでもっとも役に立つのは交流会だと言われています。
・参加者と講師でオンライン交流をしましょう。

◾️講師プロフィール:紺野 登(多摩大学)
多摩大学大学院経営情報学研究科教授。博士(学術・経営情報学)。慶應義塾大学大学院 SDM 研究科特別招聘教授。エコシスラボ株式会社代表、一般社団法人 Future Center Alliance Japan(FCAJ)ファウンダー、一般社団法人 Japan Innovation Network(JIN)代表理事、一般社団法人知識創造プリンシプルコンソーシアム(KCPC)理事、The New Club of Paris 理事。組織や社会の知識生態学(ナレッジエコロジー)をテーマに、リーダーシップ教育、組織変革、研究所などのワークプレイス・デザイン、都市開発プロジェクトなどの実務にかかわる。著書・共著に『構想力の方法論』、『イノベーション全書』、『知識デザイン企業 : ART COMPANY』、『知識創造経営のプリンシプル』など多数。

◾️講師プロフィール:山﨑 和彦(Xデザイン研究所)
(株)Xデザイン研究所共同創業者CDO、武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所特別研究員、Smile Experience Design Studio代表。京都工芸繊維大学卒業後、クリナップ(株)、日本IBM(株)UXデザインセンターマネージャー(技術理事)、千葉工業大学デザイン科学科/知能メディア工学科教授、武蔵野美術大学教授を経て現職。日本デザイン学会理事, グッドデザイン賞選定委員、経済産業省デザイン思考活用推進委員会座長、HCD-Net 副理事長など歴任。神戸芸術工科大学・博士(芸術工学)授与。デザインの実践・研究・教育とコンサルティングに従事。2022年12 月に「うれしい体験のデザイン UX で笑顔を生み出す38のヒント」を発刊。

◾️講師プロフィール:渡邊恵太(明治大学)
明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科 准教授。博士(政策・メディア)(慶應義塾大学)。シードルインタラクションデザイン株式会社代表取締役社長。知覚や身体性を活かしたインターフェイスデザインやネットを前提としたインタラクション手法の研究開発。近著に『融けるデザイン ハードxソフトxネットの時代の新たな設計論』(BNN新社、2015)。専門はインタラクションデザイン/ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)

◾️講師プロフィール: 源 賢司(ACCESS UX LEAD)
株式会社ACCESS UX LEAD。成安造形大学 客員教授。HCD-Net認定 人間中心設計専門家。合同会社DMM.comと楽天グループ株式会社でUXデザイナーやプランナーとして、新規事業の立ち上げから既存事業改善、グループ全事業横断の顧客戦略まで広い領域をUX視点で担当。現職ではB向けのソリューションやプロダクトの責任者を務めつつ、サービス運用に関するコンサルティングに従事。制作・開発とマーケティングやビジネスなど複数領域を跨いでの業務を得意とする。

◾️講師プロフィール:羽山 祥樹(日本ウェブデザイン)
⽇本ウェブデザイン株式会社 代表取締役 CEO。HCD-Net 認定 ⼈間中⼼設計専⾨家。使いやすいプロダクトを作る専⾨家。担当したウェブサイトが、雑誌のユーザビリティランキングで国内トップクラスの評価を受ける。2016 年より AI システムの UX デザインを担当。専⾨はユーザーエクスペリエンス、情報アーキテクチャ、アクセシビリティ。ライター。NPO 法⼈ ⼈間中⼼設計推進機構(HCD-Net)理事。また IBM の社外アンバサダーであるIBM Champion の認定を受ける。著書に『現場で使える! Watson 開発⼊⾨──Watson API、Watson Studio によるAI 開発⼿法』(翔泳社)がある。

デザイン関連学会シンポジウム 2023

ソーシャルデザイン 過去・現在・未来

ソーシャルデザインの自覚が高まるのは、20世紀後半になって商業デザインの負の側面が目立つにつれて、デザイナーの社会責任がますます問われてからだと考えられます。ソーシャルデザインは、利益をあげるよりも社会問題の解決を優先するデザインとして知られており、この名称はいまや、大学・行政・企業において便利に使われる常套句となりつつあります。そこで、いまいちどその意味を問い直し、デザイナーの社会的役割について考える必要がありそうです。ソーシャルデザインはその性格上、社会実践のハウツーとして語られがちですが、シンポジウムでは、ソーシャルデザインの歴史や、ソーシャルデザインの哲学への扉をひらいてみたいと思います。このように、ソーシャルデザインをめぐって議論することは、今日のデザイン概念そのものを反省することにつながるでしょう。シンポジウムをとおして、デザイン学のこれからの課題をとらえようと思います。

オンライン実施

2023年9月30日(土)13:00-17:30
デザイン関連学会ネットワーク
オンライン Zoom
参加無料ですが申し込みが必要です

申し込みはこちら

パネリスト (発表順)

工藤芳彰| 日本デザイン学会 | 拓殖大学
横山千晶| 意匠学会 | 慶應義塾大学
藤本英子| 芸術工学会 | 京都市立芸術大学
渡邉哲意| 道具学会 | 宝塚大学
水内智英| 基礎デザイン学会 | 京都工芸繊維大学

プログラム

13:00-13:05
開催あいさつ
藤田治彦|意匠学会|大阪大学名誉教授

13:05-13:20
このシンポジウムについて
高安啓介|意匠学会|大阪大学

13:20-13:50
Lovely Interaction Design for Sustainability
工藤芳彰|日本デザイン学会|拓殖大学

13:50-14:20
教育・法律・チャリティー
ヴィクトリア朝の工芸デザインとソーシャル・ネットワーク
横山千晶|意匠学会|慶應義塾大学

14:30-15:00
「景観力」という名のソーシャルデザイン
藤本英子|芸術工学会|京都市立芸術大学

15:00-15:30
デジタルアートを活用した教育としてのソーシャルデザイン
渡邉哲意|道具学会|宝塚大学

15:30-16:00
ソーシャルデザインの方法論深化に向けて
複雑な社会関係と相互影響の視点から
水内智英|基礎デザイン学会|京都工芸繊維大学

16:10-17:30
ディスカッション
歴史 |哲学 |実践 |教育|未来

デザイン関連学会

日本デザイン学会

芸術工学会

基礎デザイン学会

道具学会

意匠学会

<お問合せ>

高安啓介(意匠学会)
大阪大学大学院人文学研究科
教授(美学)

〒560-8532 大阪府豊中市待兼山町 1-5
大阪大学大学院人文学研究科
06-6850-5120

2023年度 第5支部発表会のご案内(第1報)

日本デザイン学会第5支部では、前年同様のオンライン(Zoom)ベースで、
「2023年度 第5支部発表会」を開催いたします。
エントリーのご案内(第2報)は8月下旬となりますが、事前に以下の概要をご確認下さい。

1. 日時・会場等

  • 日時:2023年10月21日(土) 9:40 –
  • 会場:Zoomによるオンライン会場を準備します。
  • 概要集:支部のサイト(Wiki)上への執筆・公開となります。
  • 具体的なエントリー(9月1日〜)の方法については、
    8月下旬に あらてめてご案内いたします。

2. 発表区分

  • 第5支部では「研究発表」と「ライトニングトーク」の2つの区分を設定しています。
  • 発表区分ごとに、発表は原則としてお一人一件までとします(発表筆頭者でなければ重複可能)

2.1. 研究発表

  • 全国区で開催される春季研究発表大会(口頭発表)と同じ形式のものです
  • 発表時間(口頭):発表15分 + 質疑4分 + 予備1分 = 計20分 
  • 発表題目・氏名・所属等のエントリーが必要です
  • 発表概要(2,000字程度)のWeb投稿が必要です
  • 発表概要は第5支部のサイト上で公開・アーカイブされます

2.2. ライトニングトーク

  • デザインに関わる取り組みの報告、教育機関における演習の成果発表等、自由な情報共有を目的としたものです
  • 発表時間:一件につき、発表 3分〜5分(エントリー数により異なります)
  • 発表題目・氏名・所属等の事前エントリーが必要です
  • 発表概要(簡易的なもの)のWeb投稿が必要です
  • 発表概要は第5支部のサイト上で公開・アーカイブされます

3. 発表資格

「研究発表」と「ライトニングトーク」それぞれ、以下のとおりです。

3.1. 研究発表の発表資格

  • 学会員(第5支部以外の方も歓迎)
  • 学会員が関わる大学院生・学部生
  • 学会員の紹介を受けた一般の方

3.2.ライトニングトークの発表資格

  • 学会員(第5支部以外の方も歓迎)
  • 学会員が関わる大学院生・学部生
  • 学会員が関わる高校生
  • 学会員の紹介を受けた一般の方

4. プログラム(予定)

  • 開 場: 09:00 –
  • 開会式: 09:40 –
  • 研究発表(午前の部):10:20 – 12:20
  • 研究発表(午後の部):13:00 – 15:00
  • ライトニングトーク :15:15 – 17:35
  • 閉会式・懇親会:17:45 – 18:00

以上、2023年度第5支部発表会についての第一報でした。

2023 年度 デザイン科学基礎講座 タイムアクシスデザイン(時間軸設計) 講習会〜事例に学ぶ 7 つの視点と応用のコツ〜

IAUD国際デザイン賞2023締切延長のご案内

先日ご案内しております「IAUD国際デザイン賞2023」について、締切延長のご要望がありましたため、
第1次応募締切を2023年8月31日(木)までに延長いたしました。

ご準備頂いている方々には締切間近のスケジュール変更でご迷惑をお掛けし申し訳ございません。
締切まで約1ヵ月ございますので、より多くの方々にご応募いただきたく、
関係各所の皆様にご案内いただけましたら幸いに存じます。

変更スケジュールを下記ご案内いたします。
※ウェブサイトでもご覧いただけます。 https://www.iaud.net/award/20830/ 

第1次審査募集 ~2023年8月31日(木)
第1次審査期間  9月1日(金)~9月12日(火)
審査結果連絡  9月中旬
第2次審査募集 10月1日(日)~10月31日(火)
第2次審査期間  11月1日(水)~11月15日(水)
審査結果連絡  11月下旬
プレゼン資料等提出期限 12月中旬
表彰式・プレゼンテーション 2024年1月中旬予定

共創でつくるビジョンドリブンな活動と組織(オンライン)

要旨: 新たなビジネスや社会イノベーションの展開を図るには、チームや部門、 企業といった組織における戦略論や専門性といった枠組みを越えたコミュニティ同士をつなぐ、あるいは新たにコミュニティーを形成することが重要になってきています。異なるコミュニティ、専門領域を超えて共通に理解できるようなキーワードやコンセプト、シンボル、体験などを生み出すことで、横断的につながったコミュニティーが形成されていく、境界をまたぐ「バウンダリーオブジェクト」のデザインが大きなテーマとなっています。また、パーパス、ビジョンも「バウンダリーオブジェクト」の1つであり、それを議論する活動そのものが、互いの認識を理解し、また自身の役割も感じることで、その組織、プロジェクトに関わる一人ひとりにその課題への当事者性を生みます。
今回、「共創でつくるビジョンドリブンな活動と組織」をテーマに、互いに学び高め合える社会にむけての取り組みについて、三澤直加氏(グラグリッド)と小清水実氏(横浜国立大学)に登壇していだきます。

三澤直加氏は「可能性を覚醒する」をテーマに小学校の教師・児童向けに取り組んでいる共創プログラム、地域内外をつなぐ舞台としての可能性を見いだすための「スナック」を運営する社会実験など、実践的な取り組みを紹介いただきます。
小清水実氏は「ビジョンドリブンな研究による社会的インパクトの創出」として、学部や大学院の枠を超え、様々な分野の研究者が集結した研究組織として “総合学術高等研究院”を新たに設置するに至る、またすでに活動を開始している「台風科学技術研究センター」など具体的な事例をご紹介いただきます。

のように「組織が変わるビジョンづくり 」の探求と実践をしているお二人に話題提供していだき、参加者とともに「これからの社会をつくり出す共創」について考えていきたいと思います。ご関心をおもちのみなさま、ぜひご参加ください。

■タイトル:Xデザイン学校公開講座:共創でつくるビジョンドリブンな活動と組織(オンライン)
■ ⽇時:8月1日(火)19:00-21:20(開場 18:50)
■ 主催:X デザイン学校、(株)X デザイン研究所
■ 協力:Xデザインフォーラム、日本デザイン学会PD部会
■ 参加費:2000円 (Xデザイン学校 2023 年度受講⽣は無料)
■ 詳細申込:https://peatix.com/event/3638282/

■ プログラム
19:00-19:05  はじめに 山﨑和彦(Xデザイン研究所)
19:05-19:15 「デザインの役割について」 小島健嗣(designMeME)
1915:-20:00 「可能性を覚醒させる」 三澤直加(グラグリッド)
20:00-20:45 「ビジョンドリブンな研究による社会的インパクトの創出」 小清水実(横浜国立大学)
20:45-21:20 考えるディスカッション「ビジョンづくりとダイアログ文化」
21:20- 放課後(自由参加)

■講師プロフィール:三澤直加(グラグリッド)
株式会社グラグリッド 代表取締役/ビジョンデザイナー。2000年にプロダクトデザイナーとしてキャリアをスタートし、その後、UI/UXデザイン、デザインリサーチ、地域活性化支援、サービスデザインを経験しながら、多くのプロダクトやサービスの企画・開発に携わる。2011年に共創型サービスデザイン会社「グラグリッド」を設立。分野を問わず、さまざまな企業のビジョン策定、事業開発の現場に伴走。デザイナーの視点で創造的な解決策を提案するとともに、組織の中から創造的な文化づくりを支援している。特に、絵や図を描きながら考える「ビジュアル思考」スタイルは、企業における合意形成、個性の発見、企画力の向上において多くの成果を生み出している。著書に「ビジュアル思考大全」などがある。武蔵野美術大学 非常勤講師/金沢美術工芸大学 非常勤講師、HCD-Net認定 人間中心設計専門家。

■講師プロフィール:小清水実(横浜国立大学)
横浜国立大学 先端科学高等研究院 兼 総合学術高等研究院 研究戦略企画マネージャー。横浜国大大学院工学研究科物質工学専攻博士課程前期修了(工学修士)。企業の研究者として、新規表示技術の応用研究と事業開発に従事後、クラウドサービスのセールスマネージャーやR&D企画部門の産学官連携等のマネジメントに従事。2018年7月先端科学高等研究院に研究戦略企画マネージャーとして着任、現在に至る。

■ディスカッション ファシリテーター 小島健嗣(designMeME)
designMeME代表。1986年にプロダクトデザイナーとして富士フイルムに入社。後に富士フイルムの構造改革やオープンイノベーションに携わるように。2014年には「FUJIFILM Open Innovation Hub」を立ち上げ、社内外の最新技術やアイデアが混ざり合う場所を創出する。富士フイルム退職後、2022年1月にdesign MeME合同会社を立ち上げ、現在は共創によるイノベーション創出、組織、場、プロセス、リーダー人材育成の支援に取りんでいる。

経済産業省こどもデー デザイン発想ワークショップ

【デザイン発想ワークショップ?デザイナーといっしょに、オリジナルの標識をデザインしてみよう!?】
日時:8月2日(水)のみ開催 ※8月3日(木)は開催いたしませんのでご留意ください。
実施:1日5回、各回10名まで
   ①10:15~11:00
   ②11:30~12:15
   ③12:45~13:30
   ④14:00~14:45
   ⑤15:15~16:00
対象:小学生
※先着順となります。
※事前申込不要、参加無料
============
※参考:経済産業省HP
https://www.meti.go.jp/intro/kids/torikumi/index.html

第70回春期研究発表大会グッドプレゼンテーション賞報告

2023年6月23(金)~25日(日)の3日間、芝浦工業大学で開催された第70回春期研究発表大会において、座長、研究部会オーガナイザー、グッドプレゼンテーション賞推薦委員、理事より構成される推薦委員会の下、3つの選考基準(研究内容、概要、発表質疑)に基づき審査を行い、その結果88件の候補としてあがりました。それらについて7月1日(土)に選考会議を開催し、厳正な審議の結果、以下の30件に決定いたしましたのでここに報告します。

口頭発表 23件

1A-01 製品マニュアルにおける動画による動作原理の概念説明の有効性
山本 彩智(大阪市立大学)

1C-02 「意思決定を補助する道具」としての進路選択マトリクス
山本 尚毅(北陸先端科学技術大学院大学)

2A-02 視覚的な補完要素を用いた組立の効率性と空間認識への影響
JIANG PENG(岩手大学)

2D-02 中国における図案科教員の先駆となった東京高等工業学校工業図案科の留学生
周 晨禾(千葉大学大学院)

2D-03 伝統工芸を題材としたSTEAM教育の可能性
佐藤 慈(九州産業大学 芸術学部)

3B-01 形状の定量化指標を用いた視覚と聴覚における感覚間協応の検証
林 淳平(慶應義塾大学大学院)

3C-04 触覚ゲーム「パスル」:触覚を活用して遊ぶ玩具の制作
五十嵐 大智(公立はこだて未来大学大学院)

4B-04 ガスコンロ操作部の情報グラフィック: 弱視の多様な障害特性とグラフィックデザインの要望
工藤 真生(九州大学 大学院 芸術工学研究院)

4D-01 西陣織×Generative Design
上田 香(嵯峨美術大学 芸術学部 デザイン学科)

5B-02 公設試によるデザイン支援の取り組み(2)
隈本 あゆみ(福岡県工業技術センターインテリア研究所)

5C-02 中国語書体の印象に関する調査
楊 寧(椙山女学園大学)

6A-03 住民共創を促す地域芸術活動の考察: 場所と「雰囲気」のインターディフュージョンから生成していく地域表現
路 梦瑶(武蔵野美術大学)

6B-03 地方におけるサードプレイスの在り方に関する研究
高橋 郁成(千葉工業大学大学院)

6D-01 酵母との共生を通じた社会的なデザイン実践の試み
陳 樹全(札幌市立大学 デザイン研究科)

7A-06 デザインを学ぶこと:その学びの成り立ちと意味
岡村 綾華(上田女子短期大学)

7B-02 右往左往するプロダクトデザイン手法の探究
小林 陽昭(公立はこだて未来大学 システム情報科学部)

7C-02 「京都酵母」を活用した日本酒のブランディング事例
沖田 実嘉子(地方独立行政法人 京都市産業技術研究所)

8A-06 多様な色の見え方を共に楽しむ絵本シリーズ「イロイロトリドリ」
吉川 綾華(大阪工業大学 大学院ロボティクス&デザイン工学研究科)

8C-05 形状に対する覚醒ポテンシャルモデルの提案
松永 秀文(東京大学大学院 工学系研究科)

8D-01 覚醒ポテンシャルにもとづく新奇色の提案手法
大橋 優一郎(東京大学大学院 工学系研究科)

9A-02 Z世代向けのサービス開発における共創型プロセスの研究-その2
西部 愛裕美(ソフトバンク株式会社)

10A-03 デザイン産学連携プロジェクトでのタイプ別の経験と能力獲得実感との関係
増田 悠紀子(東京大学大学院 学際情報学府)

10C-06 実店舗における体験価値の研究
伊藤 尚子(千葉工業大学大学院)

ポスター発表 7件

PA-07 認知症キッズサポーター養成を支援するデジタル教育絵本
劉 慧敏(医療法人社団珠泉会)

PA-21 幼児における心理的な要因と玩具デザイン提案
武井 まどか(湘南工科大学)

PA-22 タケ材を用いたフレーム構造と編組構成面材による収納家具の試作
佐藤 伶(拓殖大学 工学部)

PB-10 雪道でも気軽に散歩ができるベビーカーの提案
佐山 海音(札幌市立大学 デザイン学部)

PB-12 仏壇を後世に伝承するプロダクトの研究開発
井倉 芳弥(名古屋市立大学大学院)

PB-26 人工オパールによる国宝「曜変天目」の色彩の表現
小野 洋介(神奈川県立産業技術総合研究所)

PB-31 車いす用グリップ形状の違いによる身体的負荷分析
成田 瑠七(拓殖大学大学院)

Next Service Design これからのサービスデザイン、サービスデザイン思考とわからなさのデザイン(オンライン)

■ 要旨: 近年は、サービスデザインという言葉が多く語られるようになり、例えば経産省では、サービスデザインとは「顧客体験のみならず、顧客体験を継続的に実現するための組織と仕組みをデザインすることで新たな価値を創出するための⽅法論」と定義して、行政や企業でサービスデザインの導⼊を推進しています。また、これからのサービスデザインに関して、意味のイノベーション、ソーシャルイノベーション、行政サービス、地域サービス、サーキュラーエコノミーなども議論されています。今回公開講座では、「これからのサービスデザイン」をテーマに井登友一氏(株式会社インフォバーン)と森一貴氏(アールト大学)に登壇していだきます。

井登友一氏は近著『サービスデザイン思考―「モノづくりから、コトづくりへ」をこえて』(NTT出版, 2022)において、サービスデザインとは、「顧客が自覚していないレベルのニーズや欲求に対して、顧客との共創関係のもと価値を提案し、持続的な関係を継続できる仕組みを持った製品・サービスを創りだすこと」と定義し、サービスデザイン思考でこれからのビジネスを考える実践的な活動しています。また、森一貴氏は、サービスデザインプロジェクト実践や政策デザイン・リサーチを実施しながら、アールト大学にて、これからのサービスデザインのヒントにもなる「わからなさのデザイン」の研究を推進しています。

このように次世代のサービスデザインを探求と実践をしているお二人に話題提供していだき、参加者とともにこれからのサービスデザインについて考えていきたいと思います。そして、「これからのサービスデザイン」を考えるディスカッションでは、ゲストや参加者とともにディスカッションをします。また、最後にXデザイン学校2023 年度秋コースの説明いたします。ご関心をおもちのみなさま、ぜひご参加ください。

タイトル:Xデザイン学校公開講座:Next Service Design これからのサービスデザイン

サービスデザイン思考とわからなさのデザイン(オンライン)


■ ⽇時:7月11日(火)19:00-21:20(開場 18:50)オンライン
■ 主催:X デザイン学校、(株)X デザイン研究所
■ 協力:⽇本デザイン学会 PD 部会
■ 参加費:2000円 (Xデザイン学校 2023 年度受講⽣は無料)
■ 詳細・申込:https://peatix.com/event/3608404/

■ プログラム
19:00-19:05 はじめに 山﨑和彦(Xデザイン研究所)
19:05-19:50 これからのサービスデザイン思考 井登 友一(インフォバーン)
19:50-20:35 サービスデザインとわからなさのデザイン 森 一貴(アールト大学)
20:35-21:00 考えるディスカッション「これからのサービスデザイン」
21:00-21:20 Xデザイン学校秋コース説明会
21:20- 放課後(自由参加)

■講師プロフィール:井登 友一(インフォバーン)
株式会社インフォバーン取締役副社長 / デザイン・ストラテジスト。 2000年前後から人間中心デザイン、UXデザインを中心としたデザイン実務家としてのキャリアを開始する。近年では、多様な領域における製品・サービスやビジネスをサービスデザインのアプローチを通してホリスティックにデザインする実務活動を行いつつ、デザイン教育およびデザイン研究の活動にも注力している。京都大学経営管理大学院博士後期課程修了・博士(経営科学)、HCD-Net副理事長、日本プロジェクトマネジメント協会認定プロジェクトマネジメントスペシャリスト(PMS)、立命館大学経営学部非常勤講師、同志社女子大学学芸学部嘱託講師、京都女子大学生活科学研究科非常勤講師。

■講師プロフィール:森 一貴(アールト大学)
プロジェクトマネージャー。フィンランド・アールト大学デザイン修士課程在籍。1991年山形県生まれ、東京大学教養学部卒業。コンサルティング会社勤務を経て福井県鯖江市へ移住し、越前鯖江の産業観光イベント「RENEW」や「ゆるい移住」など、持続可能な地域を目指すプロジェクトの企画・実施に携わる。また、福井県・鯖江市・フィンランド公共組織との複数のサービスデザインプロジェクト、およびフィンランドにおける政策デザイン・リサーチを実施。関心領域として、わからなさにおけるデザインの探索。RENEW元事務局長。シェアハウスの家主。受賞歴として令和2年度国土交通省「地域づくり表彰」最高賞・国土交通大臣賞(地域づくり部門)など。

2023年度「デザイン科学」基礎講座 (全3回)~人はなぜ,創造できるのか? この新理論が,革新的開発力の”体幹”を創り出す!~