平成22年度科研費:新細目「デザイン学」への応募のお願い
平成22年度科研費:新細目「デザイン学」への応募のお願い
資格・教育委員会
森田昌嗣(九州大学大学院芸術工学研究院)
今年度の科研費から、新たな分科細目として「デザイン学」(2年 間の時限付き)が新設されました。これは九州大学の芸術工学研究 院と工学研究院の関係者のみなさまの熱意ある申請により認められたものです。
森田昌嗣先生から、日本デザイン学会会員のみなさまの積極的な応募を要請する要望書が届けられましたので、以下に掲 載いたします。ぜひ新分科細目「デザイン学」にご応募いただけま すよう、よろしくお願いいたします。
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平成22年度の科学研究費補助金の公募から「デザイン学」が時限付き 分科細目として新たに加わりました。この時限付き分科細目につい ては,九州大学の芸術工学研究院と工学研究院の関係者によって, 以下のような設定理由を持って申請致しました。
設定理由:従来「デザイン」という名称は比較的狭い、モノの機能 や形状に関する分野に使用されてきた。たとえば「工業デザイン」 や「建築デザイン」という言い方がそれである。
しかしながら,近年モノ・コト・場のデザイン、つまり我々の生活環境すべての事象 をデザインするという概念が浮上し、「デザイン」は非常に広い意味で用いられるようになってきた。この広義の「デザイン」を「デザイン学」と位置づけ、今こそ分野を超えた知を集結する学として、人間の生活環境への適応性を基盤とした科学技術の進路を「デザイン」することが求められている。
現在、日本にはこうした広義のデザイン分野を専門に有する大学や大学院は、情報系の一部や芸 術工学系に限られているが、「デザイン学」は人文科学、社会科 学、工学などの広い分野からの参加が必要な学際領域であり、現代 社会におけるこの分野の重要性から敢えて細目としての研究分野を 設定し、同じ基準での審査により、当該分野の発展を促す。
時限付き分科細目から通常の分科細目として「デザイン学」が定着 するためには、多くのご応募をいただくことが必須です。また,採択件数は,応募件数に比例して採択されるとのことですので,応募が多くなることが有利となります。特に,この細目に関連が深い学会の筆頭に,「日本デザイン学会」が位置づけられておりますので,学会員の先生および所属される大学や研究機関等の皆さまから多数の応募をお願い致します。
↓平成22年度科研費の公募について
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/02_koubo/gkobo-tuchi/index.html