平成20年度タイポグラフィ研究部会講演会のお知らせ
印刷博物館共催・日本デザイン学会タイポグラフィ研究部会講演会2008
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TYPOGRAPHY : Old & New
—ウイリアム・ギャンブル & 書体設計の原理—
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日本デザイン学会にタイポグラフィ研究部会が発足して2 年目を迎えます。今年度も昨年に引き続きOld & New の企画でのぞみます。今後の学会におけるタイポグラフィ研究発展を促進するために、この分野で活躍中の方々に講演をお願いし、大いに学ぶ機会を与えていただこうということからこの講演会を印刷博物館のご協力を得て開催いたします。
【講演場所】 印刷博物館 グーテンベルグルーム
【講演日時】 2008 年12 月20 日(土) 15:00〜17:00
■講演1「ウイリアム・ギャンブル(William Gamble)」
□講師:後藤吉郎(武蔵野美術大学教授)
ギャンブルの功績は、上海美華書館での活版印刷技術を充実させ文書伝道を軌道に乗せたとういだけではなく、アジアの漢字文化圏に多大な恩恵をもたらしました。我が国にも、この技術が招来し、近代国家の礎を築く大きな原動力となったことは、よく知られているところですが、ギャンブルの人となりや、中国で果たした実績について十分検討されたておりません。講演では。これまで明らかにされてこなかった点について、また新たに発見されたギャンブルの遺品から新たな視座で美華書館の事業が語られます。
■講演2「錯視の回避」
□講師:小宮山博史(佐藤タイポグラフィ研究所代表)
漢字明朝体をデザインするとき、錯視をどう回避するかが書体の優劣を左右します。読者が気がつかない程度の細かい配慮なのですが、かつての活字職人も練達のデザイナーも錯視の回避について発言することがないため、あまり知られることがありません。そのため後続のデザイナーは既成の優秀書体から自分なりに要素を抽出することになります。今回は抽出できた錯視とその処理についてお話ししようと考えています。
http://jssd.jp/files/bukai13_081215