平成28年1月11日(月)、マツダR&Dセンター横浜を会場として、日本デザイン学会 デザイン理論・方法論研究部会(DTM)の2015年度活動:「デザイン塾:マツダが挑む!タイムアクシスデザインの創験」が開催されました。本活動は、DTM、日本設計工学会 研究調査分科会、日本機械学会 デザイン科学研究会、デザイン塾の共催により行われました。本塾は、「マツダのクルマづくり」(第1部)、「未来モビリティ創生プロジェクト」(第2部)、および「マツダR&Dセンター横浜見学会&懇親会」(第3部)の3部構成で開催されました。
はじめに、DTM主査の松岡より、“タイムアクシスデザイン”の文脈や理念について説明がなされ、同デザインに関するショートムービーも放映されました。
第1部においては、マツダ株式会社 藤田健二氏と高見明秀氏にご講演いただきました。R&D横浜業務グループマネージャである藤田氏からは、「マツダR&Dセンター横浜の紹介」というタイトルで、R&Dセンター横浜の沿革や業務内容について説明がなされました。また、技術研究所副所長である高見氏からは、「マツダのクルマづくり」というタイトルで、SKYACTIV TECHNOLOGYや魂動デザインを中心に “走る歓び”と“優れた環境安全性能”を実現するためのモノ造り革新への取り組みについて概説されました。
第2部においては、マツダ株式会社古郡了氏より、「タイムアクシスデザインの考え方に基づく価値成長モビリティの提案」というタイトルで、ご講演いただきました。使えば使うほどユーザにとっての価値が成長する価値成長デザインの概念やこれに基づくモビリティシステムに関する話題を中心にご説明いただきました。また、価値成長モビリティの中核を成すコアモジュールシステムとこれを実現する創発型制御システムの概要が説明されました。ご講演後の聴講者との質問&ディスカッションにおいては、ユーザの価値観や嗜好に合わせたモノづくりへの期待や、サービスシステムを用いた新たなビジネスへの可能性に関するトピックを中心に活発な議論が行われました。
第3部においては、過去・現在・未来の車両の見学会が行われ、過去から現在までに至るマツダのクルマづくりを実感できる有意義な見学会となりました。また、並行して行われた懇親会においても多数の方々にご参加いただき、異なる領域の方々の交流を深める場となり、盛況のうちに終了いたしました。
本活動においては、デザインに関わる研究・教育者の方々(青山学院大学、秋田大学、関東学院大学、慶應義塾大学、神戸大学、埼玉大学、産業技術大学院大学、首都大学東京、Stanford University、東海大学、東京工科大学、東京工業大学、東京造形大学、東京大学、名古屋学芸大学、日本カラーデザイン研究所、日本大学、文化学園大学、北海道立総合研究機構)、実務者の方々(IBM、(株)アクシス、NEC、 OPTIS、カシオ、(有)佐久間商品企画、(有)産業デザイン・ジップ、シチズンホールディングス(株)、新明和工業(株)、生物建築舎、ソニー(株)、ダイキン工業(株)、(株)ダイセル、TDK(株)、テシマデザインスタジオ、テネコジャパン(株)、(株)東芝、(株)東芝電力システム社、トビー工業(株)、日刊工業新聞、(株)一、平岡・ケイヤイマー事務所、(株)ファシオネ、富士ゼロックス、プロセス設計塾、(株)堀場製作所、マツダ(株)、メガロ化工(株)、リオン(株)、(株)リコー)、学生を含む90 名を超える多くの方にお越しいただき、タイムアクシスデザインについて活発な議論が行われました。