特別講座「本をつくる意味: 誰かと世界を共有して、未来に知見を残すのか?」

現代社会において、情報技術の進展とともに、私たちの言語活動や表現行為はかつてない速度で変容しています。
誰もが容易に発信者となり、瞬間的に世界中へ情報を届けることができる一方で、情報の一過性や消費性が問題視されるようになりました。このような状況において、あえて「本をつくる」という行為に、いかなる意味を見出すことができるのでしょうか。本というメディアは、単なる情報伝達の手段ではありません。そこには、思考を深め、時間をかけて言葉を紡ぎ、他者とつながろうとする営みが内在しています。本をつくることは、「誰かと世界を共有し、過去と未来を結び、未来に知見を残す試み」であるのかもしれません。
本イベントでは、本づくりに取り組む実践者を招き、「本をつくる意味」について多角的に考察します。最初に、岩嵜博論氏(武蔵野美術大学)よりイントロダクションを行い、続いて、4 月に書籍『見えないものをみる視点』を出版された上平崇仁氏(立命館大学)から、執筆の意図についてお話しいただきます。さらに、出版を通じて人々の活動を支援しているstudioTRUE の松岡大雅氏と寺内玲氏には、出版に対する思いを語っていただきます。また、2 年前にXデザイン出版を立ち上げ「Community based Publishing」という視点で活動している山﨑和彦氏(Xデザイン研究所)からも、その活動についてご紹介いただきます。最後に、講師と参加者との対話を通じて、「本の可能性」について共に探求していきます。


■日時:2025 年 6月13日(金)18:30-20:30(18:00 開場)
■会場参加:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス 5 階 定員 60 名(先着順)
東京都新宿区市谷田町 1-4
(JR 中央・総武線「市ケ谷」駅より徒歩 3 分 東京メトロ有楽町線・南北線「市ケ谷」
駅 4 番出口より徒歩 3 分 都営新宿線「市ヶ谷」駅 4 番出口より徒歩 3 分)
■オンライン参加:zoom によるオンライン参加も可能です(18:55 から配信)
※オンライン参加のURL は、イベント日までにお申し込みの皆様にpeatixのメッセージでご連絡いたします。
■主催:武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所
■協力:日本デザイン学会 PD 部会
■参加費:無料
◾️詳細・申込:https://peatix.com/event/4400026/

■プログラム
18:00-18:30 交流タイム(名刺交換などにも活用ください)
・ 会場に講師が執筆した書籍を展示して紹介します
18:30-18:40 イントロダクション
・岩嵜博論(武蔵野美術大学)
18:40-19:10 「見えないものをみる視点、の出版」
・上平崇仁(立命館大学)
19:10-19:40 「Print on Praxis —活動のための/としての出版」
・松岡大雅(studioTRUE)
・寺内玲(studioTRUE)
19:40-20:10 「コミュニティで出版を目指す」
・山﨑和彦(武蔵野美術大学ソーシャルクリエティブ研究所/ X デザイン研究所)
20:10-20:30 ディスカッション「本の可能性」について
・上平崇仁(立命館大学)
・松岡大雅(studioTRUE)
・寺内玲(studioTRUE)
・山﨑和彦(武蔵野美術大学ソーシャルクリエティブ研究所/ X デザイン研究所)

◾こんな方にお勧め
・これからの「本の役割や意味」や「本をつくる」ことに興味ある方
・研究者、教育者、リサーチャーなどで知見を出版することに興味ある方
・ビジネス実践者がプロフェッショナルのための出版に興味ある方
・市民、地域、社会のための出版やメディアに興味ある方
・本や書店が好きな人

◾講師プロフィール:岩嵜博論(武蔵野美術大学)
武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科 教授。リベラルアーツと建築・都市デザインを学んだ後、博報堂においてマーケティング、ブランディング、イノベーション、事業開発、投資などに従事。 2021 年より武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科に着任し、ストラテジックデザイン、ビジネスデザインを専門として研究・教育活動に従事しながら、ビジネスデザイナーとしての実務を行っている。

◾講師プロフィール:上平崇仁(立命館大学)
立命館大学教授。グラフィックデザイナーを経て、2000 年から情報デザインの教育・研究に従事。近年は社会性への視点を強め、デザイナーだけでは手に負えない複雑な問題を人々の相互作用の中で創造的に解決していくためのCoDesign(協働のデザイン)の仕組みづくりについて取り組んでいる。2015-16 にはコペンハーゲンIT 大学客員研究員として、北欧流参加型デザインの調査研究に従事。著書に『コ・デザインーデザインすることをみんなの手に 』(NTT 出版)、『見えないものをみる視点 』(Xデザイン出版)などがある。

◾講師プロフィール:松岡大雅(studioTRUE)
studioTRUE 共同代表。慶應義塾大学、同大学大学院でデザイン・建築について学ぶ。制作における転用や修理に関する実践と研究を行う。『HUMARIZINE』ではエディトリアルデザインを担当。2021 年より、寺内とともにデザイン事務所studioTRUE を創業。本のデザイン、展覧会の会場構成、ワークショップの設計など、幅広い領域でデザインの実践を行う。

◾講師プロフィール:寺内玲(studioTRUE)
studioTRUE 共同代表。京都工芸繊維大学博士後期課程在籍。慶應義塾大学で建築・都市デザインを学び、IAAC(バルセロナ)修士課程でサーキュラーデザインについて実践と研究を行う。2019 年より自費出版誌『HUMARIZINE』を毎年刊行する。市民参加やまちづくりに関する実践と研究を行うと同時に、出版活動にも力を入れている。慶應義塾大学にて「SBC入門(出版)」という授業を担当。

◾講師プロフィール:山﨑和彦(武蔵野美術大学ソーシャルクリエティブ研究所/ X デザイン研究所)
武蔵野美術大学ソーシャルクリエティブ研究所特別研究員、(株)X デザイン研究所共同創業者/CDO、 SmileExperience Design Studio 代表。京都工芸繊維大学卒業後、クリナップ(株)、(株)日本IBM にてプロダクト、ソフトウェア、サービス等のデザインとコンサルティング担当、日本IBM UX デザインセ ンター長(技術理事)、千葉工業大学デザイン科学科/知能メディア工学科教授、武蔵野美術大学教授を経て現職。神戸芸術工科大学博士(芸術工学)号授与、東京大学新領域創成科学研究科博士課程満期退学。グッドデザイン賞選定委員、日本インダストリアルデザイン協会理事、日本デザイン学会理事 を歴任。主著に『うれしい体験のデザイン 』(Xデザイン出版)等。

「IAUD国際デザイン賞」

●IAUD国際デザイン賞2025 スケジュール
 第1次審査募集 ~2025年7月31日(水)
 審査結果連絡 8月中旬
 第2次審査募集 9月1日(日)~9月30日(月)
 審査結果連絡 11月上旬
 発表・プレゼンテーション 2026年1月予定

●応募要項・詳細
https://www.iaud.net/award/24936/
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ご参考)昨年度の受賞内容
https://www.iaud.net/award/24770/

皆様のご応募を心よりお待ちしております。

一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)
事務局
E-mail: info@iaud.net
https://www.iaud.net/

人材募集:教員公募:東北工業大学 ライフデザイン学部 産業デザイン学科

このたび、東北工業大学 ライフデザイン学部 産業デザイン学科では、下記の通り教員を募集します。
【募集人員】任期付教授または任期付准教授(専門分野:情報デザイン、UI・UXデザイン、プログラミング)1名
【着任時期】 令和8年4月1日
【募集期間】 令和7年8月12日 必着

※詳しくは下記ウェブサイトをご確認ください。
https://www.tohtech.ac.jp/corporation/recruit/teacher/index.html
https://www.tohtech.ac.jp/corporation/recruit/teacher/pdf/cd_saiyo20250602.pdf(募集要項PDF)

会報 NO.235号

発行人:佐藤弘喜 / 編集人:池田美奈子 / 発行所:日本デザイン学会

1:追悼
2:支部活動報告
3:研究部会活動報告
4:委員会活動報告
5:理事会・運営委員会議事録
6:会員の移動

さらに読む

2025年度学会各賞候補推薦のお願い

日本デザイン学会会員 各位

2025年度春季研究大会が近づき、その準備等ご多忙の折と存じますが、2024年度活動に関する学会各賞のご推薦を募りたく、ご連絡いたします。

さて、ご承知のこととは存じますが、本学会が授与する学会各賞の選考は、広く会員各位からのご推薦を受けて、その作業を進めることになっております。

つきましては、下記URLの「各賞授賞に関する規定」をご参照のうえ、「日本デザイン学会2025年度学会各賞候補推薦書」にご記入いただき、【2025年7月12日(土)】までに、本部事務局までメールあるいはFAXにてご回答ください。

各賞授賞に関する規定:

https://jssd.jp/about/constitution/the-provisions-relating-to-each-chapter-award

日本デザイン学会2025年度学会各賞候補推薦書:

https://jssd.jp/ja/wp-content/uploads/2025/05/award2025.pdf

学会賞授賞にあたっては、学会各賞選考委員会において、各位からご推薦のあった会員および研究を対象として慎重に選考・審査し、本年度の秋季企画大会において授賞のはこびにしたいと考えております。よろしくお願い申しあげます。

日本デザイン学会 学会各賞選考委員会

委員長 松岡由幸

会員の著書:「サービスデザイン思考_『モノづくりから、コトづくりへ』をこえて」井登友一 著

会員の著書に「サービスデザイン思考_『モノづくりから、コトづくりへ』をこえて」井登友一 著 を掲載いたしました。

会員の著書

★2025年度後期「NHKアーカイブス学術利用」公募開始

NHKでは、アーカイブス保存の映像・音声を学術研究に利用していただく研究を募集しています。
採択研究者は、埼玉県川口・NHKアーカイブス、大阪放送局の閲覧室で希望のコンテンツを
閲覧することが出来ます。
【2025年度後期】
○閲覧期間:2025年10月~2026年3月 (1組30日まで利用可) ○対象者:大学、高等専門学校、公的研究所所属の職員・研究者、大学院生
○締め切り:2025年7月31日 ○募集数:NHKアーカイブス4組、大阪放送局2組
応募要項はホームページをご覧ください。
https://www.nhk.or.jp/archives/academic/index.html

人材募集:教員公募:東京大学 College of Design

東京大学では、2027年に新たに設置する、UTokyo College of Design
の専任教員(教授、准教授、講師、助教)を募集しています。詳しくは、下記の公募要領をご覧ください。
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400264193.pdf

参加募集:HRとEXデザイン研究会:人事/従業員体験/キャリア/人材育成/組織文化のデザインを探求



趣旨:これからのリーダーは、お客様のためのデザイン(UX/CX)と社員のためのデザイン(EX: Employee Experience)という視点が必要となり、両者を効果的に連携させるアプローチも必要となっています。このような背景より、「HRとEXデザイン研究会」を、6月より月に一度程度開催して、参加者みんなで知見を高めて、来年度は書籍を目指すような研究会です。日本企業の変革のために、私たちと一緒に共創していただけるとありがたいです。どうぞ、よろしくお願いいたします。
詳細・申込み:https://peatix.com/event/4397780/

(募集要項)

1.研究会名:HRとEXデザイン研究会(オンライン)

    2.研究会概要:本研究会では、日本企業の変革のためにHR(人事)のリ・デザイン、EX(従業員体験)のデザイン、キャリアのデザイン、人材育成のリ・デザイン、組織文化のデザインなどについて講師と参加者で実践的な学びを深めます。また、本研究会の成果として、書籍「HRとEXのデザイン(仮)」を出版して日本企業の変革のために、この研究会の知見を広めることも目的としています。
    毎回の研究会では日本を代表する知見をお持ちの講師が話題提供して、講師と参加者がディスカッションをして議論を深めます。研究会はオンラインで開催し、後日に録画を視聴できます。また、研究会参加者は講師とのオンラインコミュニティに参加して資料の共有と議論に参加できます。また、この研究会を通して書籍「HRとEXデザイン(仮)」の制作に協力することも期待されます。そして、この本が完成した時には、研究協力者としてお名前を記載の上、本を一冊贈呈します。研究会には下記の人たちが協力していただく予定です。

    ◾️研究会コアメンバー
    ・酒井章((株)クリエイティブ・ジャーニー代表)
    ・小原大樹(ウィルソン・ラーニング ワールドワイド(株)執行役員)
    ・柳瀬浩之((株)ビータップ代表)
    ・山崎和彦((株)Xデザイン研究所共同創業者、武蔵野美術大学ソーシャルクリエイティブ研究所)

    ◾️研究会アドバイザー(順次追加予定)
    ・土橋隼人( PwCコンサルティング合同会社ディレクター)
    ・平野隆 (富士通(株) Employee Success本部シニアマネージャー)
    ・大崎優 ((株)コンセント取締役デザインマネージャー)
    ・金井恵子((株)マネーフォワード執行役員VP of Culture)
    ・上田信行(同志社女子大学名誉教授、ネオミュージアム館長)
    ・明間隆 ((株) MIMIGURIプロセスファシリテーター)
    ・佐藤邦彦((株)ベネッセホールディングス 人材開発センター準備室・室長)
    ・山崎涼子(パーソルホールディングス(株)人事企画部長)
    ・金澤元起(ワクチノー (株)人事)
    ・西村秀武( (株)パナソニックインダストリーズ人事)
    ・玉澤康至(サピエントハーモニー代表)
    ・三宅慶典(JFEエンジニアリング(株)人事)
    ・仁科奏((株)プレイド / STUDIO ZERO代表)

    4.研究会のスケジュールと概要

    5. 募集人員:個人参加40名(先着順)、研究協力企業参加5社(先着順)
    6. 募集期間: 5月1日より5月31日. 定員になりしだい募集終了
    7. 参加費
    1)個人参加費:30,000 円(全 5 回の研究会参加、講師とのオンラインコミュニティにて資料の共有と議論に参加。参加できなかった場合は録画を聴講)また、書籍が完成した時には、書籍に研究協力者としてお名前を記載の上、本を一冊贈呈。
    2) 研究協力企業参加費:100,000円
    法人より2名参加(全 5 回の研究会参加、講師とのオンラインコミュニティにて資料の共有と議論に参加。参加できなかった場合は録画を聴講)また、書籍が完成した時には、書籍に研究協力企業および担当者としてお名前を記載の上、本を2冊贈呈。また、研究協力企業としてWebサイトで告知。
    8. 主催: 株式会社X デザイン研究所
    9. 協力:
    ・日本デザイン学会PD部会
    ・カルチャーシフト・デザイン研究所(武蔵野美術大学/ STUDIO ZERO)
    ・人事のデザイン研究会
    10. 詳細・お申し込み

    https://peatix.com/event/4397780/


    第72回 春季研究発表大会のご案内|第5報

    暫定版の大会プログラム(発表者の発表日時)を公開しました。
     ご確認ください。
       ↓
     https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/jssd72/content/schedule

    今後の予定

    • 3月1日 – 31日 4月7日(月)23:59:発表登録・原稿投稿 締切
    • 4月8日 – :発表概要のチェック
    • 5月1日 – :参加登録(決済手続きを含む)
    • 5月中旬:発表プログラム「暫定版」の公開
    • 6月上旬:発表プログラム「確定版」の公開

    お問合せ先

    第72回 春季研究発表大会 実行委員会 事務局
    jssd72th※gmail.com(※ → @)