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【9/19(土)開催】情報デザイン研究部会主催セッション「オルタナティヴデザイン」発表者募集のお知らせ

「オルタナティヴデザイン〜実践者たちのデザインの知のはたらき〜」の発表者を募集します

新型コロナウイルス感染の影響により第67回春季研究発表大会は中止となりましたが、本部会・info-Dでは、学会代替として情報デザイン実践者のための研究交流の場・オンラインセッションを独自に企画し、2020年9月19日(土)に開催いたします。情報デザインに関連した研究者・社会人・学生の皆さまは、研究発表の場としてご活用ください。

◎info-Dオンラインセッション「オルタナティヴデザイン〜実践者たちのデザインの知のはたらき」

◎開催概要(暫定版):リンクのGoogleドキュメントをご確認ください→こちら

◎開催日時:2020年 9月19日(土)10:00〜17:00(予定:発表件数により時間を変更するかもしれません)

◎発表申込の条件(下記3項目のいずれかを満たしていること):

1.大会プログラムD-00から始まる「情報デザイン部会セッション:実践者のデザインの知のはたらき」投稿者

2.大会プログラムM-00から始まる「情報デザイン分野(口頭/ポスターどちらも含む)」投稿者

3.情報デザイン研究部会関係者

◎発表申込み期限:8/3締切から延長しました。8月9日(日曜日)23:00まで

◆発表申込みはGoogleフォームから → https://forms.gle/GLBWP6RhbFHAyyBaA

◎聴講のみの参加について:8月中頃に本サイトにて参加方法のお知らせをします

◆ 発表のお申込フォーム → https://forms.gle/GLBWP6RhbFHAyyBaA

◎問い合わせ先:情報デザイン部会主査 横溝 賢(k.yokomizo(@)scu.ac.jp)メールは@のカッコをとってお送りください。

「OS-B デザイン研究における記述方法としての視覚化」 開催報告

日本デザイン学会 第64回 春季研究発表大会
オーガナイズドセッション
OS-B デザイン研究における記述方法としての「視覚化」
開催報告

7月1日 15:00-17:00
拓殖大学(文京キャンパス)E館E802教室

パネリスト:
諏訪正樹(慶應義塾大学)、加藤文俊(慶應義塾大学)、横溝賢(八戸工業大学)、元木環(京都大学)、清水淳子(ヤフー株式会社)、小早川真衣子(愛知淑徳大学)
オーガナイザー:原田泰(公立はこだて未来大学)

会場の様子(撮影:両角清隆)

下記の概要に基づき、これからのデザイン研究の「かたち」を探る機会として、セッションを開催しました。パネリストの皆さんには事前ミーティングでの意識合わせを経た上で、ご登壇いただきました。オーガナイザーとしては、現場から教育・研究分野に入ってきた若手デザイン研究者の方たちに向けて、「型にハマった(ツマラナイ!?)研究にとらわれず、自分の足元から実践者視点で研究を深めていこう」というメッセージを込めたつもりです。

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諏訪さん:〝まち観帖″という、街歩きを通じてかつての水路を見出す身体になってしまったエピソードを事例に、生きるための実践で感じる「違和感」や「もやもや」を感じる身体を創ることの大切さと、その行動原理を理解するための「実践のしかた」「問いかた」を実践しながら問うていく態度についてお話しいただきました。

加藤さん:家族の記憶を辿るゼミ生2人の研究事例を紹介いただきました。1つは両親のアルバム写真と同じ場所で撮影する活動を続けるうちに、恩師との再会が生まれ、学生自身の失われたコミュニティが再生したお話し。そしてもう1つは祖父の膨大な自叙伝をひたすらトレースするうちに祖父独特の言い回しをOSが記憶し、祖父の生きた言葉が自動的に再生されるようになった話しです。この2つのエピソードを通じて、予期しない対象との出会いや未知の状況を予測しながら受け入れる態度の必要性についてお話しいただきました。

横溝さん:愛媛県の水引プロダクトのデザイン開発を題材としたコンテキストデザイン手法の研究や、デザイン非専門家によるバスのラッピングデザイン支援を題材とした協創デザイン手法の研究、奥入瀬渓流のボランティア団体のNPO法人化を題材とした組織デザイン手法の研究など、生活世界における当事者として社会実践してきたデザイン活動をまとめた博士論文についてお話いただきました。

元木さん:学術研究の取り組み方を視覚的に表現するための手法を体系化したアカデミックビジュアリゼーションという博士論文を題材に、展示や教材開発の共同制作を通じて、研究者のデザインに関する理解の深化についてお話しいただきました。

清水さん:自分の考えを深め、考えを他者に伝えることを目的に始めたグラフィックレコーディング活動を通じて、モノづくりとしてのデザインから、人や社会との関係を形づくる活動に転換してきた経緯についてお話しいただきました。

小早川さん:看護婦の当事者デザイン活動を事例に、プロジェクトに対する自身の関わり方を内省しながら、「ただ一生懸命生きているだけ!」というデザイン研究者としてという肩書を超えた人としての本音を明らかにしました。

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進行役の至らなさで、本セッションの中だけでは完全に時間不足となってしまいました。しかし、今後も議論を続けていくことで、テーマである「デザイン研究のかたち」を示すところまで、続けていきたいと思います。

(文責:原田)

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セッション概要(参考)

従来の自然科学的研究スタイルを踏襲するだけでは、デザイン領域ならではの研究方法や成果の提示方法としてはまだ不十分なのではないのか。この問題提起を出発点として、情報デザインという市民のあらゆる生活を横断する実践分野を対象に、デザイン研究の方法、デザイン研究者の役割を再定義してみたい。
UCD(User Centered Design)の重要性が謳われて久しい。しかし、ユーザーに対する研究ほどにデザイナーの営みに対する研究が進んでいるとは言い難い。さらに、ある瞬間、高い評価を得たデザインも時間の経過とともに消滅する。そのデザインが社会に受け入れらてたことで社会も変化するし、社会の変化の方向に誰が責任を取るかをデザイナーに求めることは困難だ。デザイン研究の対象は無限に挙げられるが、問題はその研究方法と成果の評価である。どうしたらデザインできるようになるのか。どうなればデザインできたと言えるのか。そのデザインの価値を誰がどう評価すれば良いデザインなのか、これらの成果から何を学べば「デザインできる」という知や技を次世代に引き継いでいけるのか。取り掛かりとして、デザインプロジェクトのプロセスや成果の記録・記述方法に焦点を当て、デザイン研究の記述方法について議論する。フィールドワークや一人称研究のような、活動に関わる人々=当事者に焦点を当てた研究との対比から、デザインならではの記述方法を炙り出したい。