部会研究目的

20世紀までのデザインは,その対象や領域ごとに専門化と細分化を推し進め,それぞれが独自の手法や方法論を構築してきた.その結果,現在の専門化・細分化された各デザイン間においては,共通となる基盤や土俵がないことに伴い,デザイン情報の共有や協調の難しさといった新たな課題が生まれ,今日に至っている.一方,21世紀のデザインは,深刻化する環境問題,一向に減少しない大規模事故など,自らが引き起こした多くの課題に苦悶する事態となっており,専門化・細分化されたデザインは,これらの課題に対し,一丸となって取り組んでいく必要がある.このような背景を受け,本部会では,共通の基盤となるデザイン科学が必要であるとの認識のもとに,デザイン科学の枠組みとそれに基づくデザイン理論.方法論の構築を目指す.

部会研究内容

1)デザイン学研究の対象には,デザイナー個人やデザイン組織の「デザイン行為」に関する分野とそのデザイン行為に利用する形態,材料,色彩,構造,システムなどの「デザイン知識」に関わる分野が存在する.本部会においては,前者の「デザイン行為」に関わる研究分野を対象としている.

2)「デザイン行為」に関する研究分野には,「デザイン実務」,「デザイン方法」,「デザイン方法論」,「デザイン理論」が存在し,すべてを研究対象とする.

3)上記研究分野を論じるうえで,「デザイン実務」と「デザイン教育」の研究は不可欠である.そのため,それらの領域に関わる部会や組織との連携のもとに活動を推進するとともに,多くの実務者や教育者のご意見や情報交換が必要であり,多数の参加を期待する.

4)今後のデザイン学の基盤となりうる書籍の出版を目指す.

運営委員

主査:松岡 由幸
副査:小林 昭世
幹事:佐藤 浩一郎

事務局

慶應義塾大学
大学院理工学研究科
総合デザイン工学専攻内

お問い合わせ先

〒223-8522
神奈川県横浜市港北区日吉 3-14-1
慶應義塾大学
大学院理工学研究科
総合デザイン工学専攻
松岡 由幸
tel:045-563-1151 内42079
fax:045-566-1495
Mail:matsuoka*mech.keio.ac.jp (* を@に置き換えてください)

年会費

会員:無し
学生:無し