日本デザイン学会では学術交流の活性化を促すため、学会員の著書をウェブサイトで紹介しています。

行政×デザイン実践ガイド : 官民連携に向けた協働のデザイン入門

著者名: 中山 郁英
出版社: ビー・エヌ・エヌ
出版年: 2024
ISBN: 978-4-8025-1291-6
要旨: 本書は、デザインの考え方やそこで培われてきた手法を、どうすれば行政という特殊な組織で活用できるのか、その方法や考え方について解説した本です。また、そもそもなぜ行政でデザインが注目されているのかという背景や、そこで使われる「デザイン」とは何を意味するのかといったことについて、デザインという言葉に馴染みのない方にとってもなるべくわかりやすいように説明しています。
【目次】
第1章 どうして行政にデザインが必要なのか
第2章 どのように行政がデザインを実践できるのか
第3章 実際にやってみよう:活用判断ポイントと「9つ道具」
第4章 現実に向き合い、前進しよう:デザインを行政で実践する困難と「遡上モデル」

アイデアをもたらす思考:創造的認知を新製品・サービス開発へ応用する

著者名: 磯野誠・髙橋佳代・島田善道
出版社: ナカニシヤ出版
出版年: 2024
ISBN: 978-4-7795-1798-3
要旨: イノベーションの求められる新製品やサービスの開発において、いかにして創造的なアイデアを創出するか、そのために開発者の認知をいかに操作すべきか。これは古くも未だ掘り下げる余地のある問いです。創造性に関わる認知を扱う創造的認知研究のこれまでの知見をレビューした上で、ここでは新たに、大きく次の点を検討しました。
①主要な創造的認知プロセスである概念結合、アナロジ、視覚化の活用はどのように関係し、操作できるか
ビジョニングは創造的認知プロセスの応用としていかにして説明され、操作できるか
③開発組織と開発者の認知はどのように関係し、操作できるか
これらの点に対して、実験やインタビュー調査によりできるだけ妥当性のある知見を導き、開発実務へのインプリケーションを提示しました。アイデア開発実務に関わる人にとって、またこの分野の研究者にとって参考にしていただければ幸いです。

はじめてのデザイン思考 基本BOOK&実践CARDs

著者名: 伊豆 裕一
出版社: 東京書籍
出版年: 2021
ISBN: 978-4487815197
要旨: 近年、日本でもゲームメーカーや電機メーカーなどが積極的にデザイン思考を取り入れることで開発した、先進的な製品も多く知られるようになるなど、デザイン思考は製品、システム、サービス、組織革新等に向けた世界標準の問題解決手法として注目されるとともに、日常生活における身近な課題解決に対しても有効なツールと考えられている。
デザイン思考には、フォーマットに沿って記述を行うことで、キーワードの関係性などをわかりやすく可視化できる手法(ツール)が多く使用され、それらの活用方法を学ぶことで、一定のレベルでの実践も可能になる。しかし、デザイン思考を理解するうえで、デザイン実務のプロセスやデザイナーがどのようにアイディアを発想するのかを理解することは大切である。
本書は、デザインを学ぶ大学生に向けたデザインの基礎科目として開講した「デザイン思考」の講義内容をベースに、これまでデザインには関わったことがない人達に向けた「入門書」として書き直した内容としている。そのため、デザイン思考のプロセスを実際のデザインワークと照らし合わせて紹介するとともに、授業で用いる実践CARDsに従って、デザイン思考で用いられる代表的な手法を学べるようにした。

正解がない時代のビジョンのつくり方「自分たちらしさ」から始めるチームビルディング

著者名: 三澤直加
出版社: 翔泳社
出版年: 2023
ISBN: 978-4798179957
要旨: 変化が激しく価値観が多様な現代では、リーダーや経営層が決めたビジョンをトップダウンで行き渡らせるには限界があります。
本書では、チーム・組織のメンバーが「一緒にそこへ向かいたい」と思えるビジョンのつくり方を6つのステップで紹介。
大企業から中小企業、スタートアップ、地方自治体などさまざまなビジョンづくりに並走してきた著者が、独自の図解やワークシートを用いて、アイデア発想やファシリテーションのノウハウを解説します。

失敗から学ぶ技術 新規事業開発を成功に導くプロトタイピングの教科書

著者名: 三冨敬太
出版社: 翔泳社
出版年: 2022
ISBN: 9784798175003
要旨: デザインシンキングやエンジニアリングの文脈で重要な手法のプロトタイピング。ただ、プロトタイピングを具体的にいつ、どのように実施するのかは曖昧であったり、暗黙知に委ねられているケースが多い。本書は、事業開発や商品開発の文脈においてプロトタイピングを活用するための教科書。戦略の基本から、具体的な実践プロセス、成功事例の解説を、アカデミックな知見も交えて解説している。

たのしいクリエイティブコーディング :Processingで学ぶコード×アート入門

著者名: ユ・ジャン、マティアス・ファンク著、杉本達應訳
出版社: ビー・エヌ・エヌ
出版年: 2023
ISBN: 978-4-8025-1275-6
要旨: オランダ在住のアーティスト・教育者による、デジタルアートをはじめたいクリエイターのための教科書。オープンソースのプログラミング環境Processingを用いて、4つのステップ「アイデアのビジュアル化」「構図と構造」「洗練と深化」「プロダクション」を辿りながら、コンピュテーショナル・シンキングとコーディングによるアート制作の基礎を解説する。作例のサンプルコードは、すべてProcessing内のContribution Managerからインストール可能なので、プログラミングでアート制作をする「クリエイティブコーディング」のたのしさと奥深さをすぐに体験できる。

Nathan Lerner

著者名: 井口壽乃
出版社: YOKOTA TOKYO
出版年: 2023
ISBN: 978-4-902663-16-7
要旨: 本書は2023年2月13日ー3月10日のYOKOTA TOKYOの展覧会「Nathan Lerner 1913-1997」に合わせて出版された。ニューバウハウスの正統な継承者であるネイサン・ラーナーに関する本格的研究書である。本書では日本で初公開となるラーナーの1930年代の写真作品から、絵画、プロダクトデザイン、そして日本で撮影された1970年代の写真作品までを豊富な図版とともに紹介している。井口壽乃による論文「ネイサン・ラーナー 1913-1997」は日英語バイリンガルで掲載されている。

うれしい体験のデザイン UXで笑顔を生み出す38のヒント: Designing Smile Experience

著者名: 山﨑和彦
出版社: Xデザイン出版
出版年: 2022
ISBN-10: 4910984003  ISBN-13:978-4910984001
要旨: インダストリアルデザインからサービスデザイン 、巨大企業からスタートアップ……。UX(ユーザー体験)デザインの第一人者として多方面で研究と共創を続けてきた実務家であり学究者である筆者が、これからのデザインを考えるすべての人々に伝える38のプロジェクト・ストーリー。常に”体験デザイン”という視点で、デザイン・教育・コミュニティ・コンサルティング・社会実験・社会実装など多様な領域で活動し、近年では社会や組織のバウンダリーを超えるプロジェクトでも体験という視点から数多くの取り組みに筆者は携わってきました。そんな筆者が移り変わる時代の変遷の中で長年、ビジョン・プロジェクト・プロダクト・デジタル・メディア・サービス・ブランド・教育・アプローチ・企画・政策・コミュニティにおける体験をデザインしてきた経験から、それぞれの体験デザインにおいて、“Smile Experience”という切り口で人々に笑顔を生み出すためにどう取り組んできたか? 実践的なプロジェクト・ストーリーを解き明かしていきながら、新たに視点を広げたいデザイナーや、ロジックに息詰まりを感じるマーケティング担当者など、UXの本質を探究したいあらゆる方々へ、そのヒントを届けます。

動機のデザイン  現場の人とデザイナーがいっしょに歩む共創のプロセス

著者名: 由井真波
出版社: ビー・エヌ・エヌ
出版年: 2022
ISBN: 4802512325
要旨: 著者はデザイナーとして地場産業やまちづくりに関わる中で、現場の当事者(ノンデザイナー)との共創の重要性を肌で実感してきました。
[カタチ]のデザインと、その芯となる[価値]の探索に加え、デザインがより力強く現場で力を発揮し続けるために注目したのが、当事者の[動機]であり、そこにデザイナーが働きかける行為、「動機のデザイン」です。ともにデザインに取り組むプロセスは、当事者をデザイン的態度で試行錯誤する主体者へと変えていきます。
本書はデザインプロセスの渦中で進む「動機のデザイン」の実際を、シンプルなモデル図で解き明かし、豊富な実践エピソードでステップごとに紹介します。

ポスト資本主義社会のデザイン—生活のデザインを生活者自身の手に取り戻すために

著者名: 野口尚孝[編著]
出版社: 皓星社
出版年: 2022
ISBN: 978-4-7744-0775-3
要旨: いま地球環境破壊が進む中、持続可能な世界が声高に叫ばれているが、なぜそのような危機を招いたのかが問題である。一方で消費拡大こそが経済の活性化につながるとしながらそれが他方で過剰な消費と廃棄物の山を生み出し、自然資源を食い尽しながら環境破壊をもたらす結果を招いていると言える。この人類社会の危機は産業革命に始まる近代資本主義経済体制の矛盾が生み出したものであると言える。そしてその中で登場したデザイナーという職能がどのような役割を果たしてきたのかをしっかりと反省する必要がある。それに基づいて今こそデザインとは本来どのような行為であるのかをもう一度考え直し、そこからポスト資本主義社会のあり方を考えることが必要であろう。そのために本書は一つの手がかりを与えるであろう。

サービスデザインの発想法

著者名: 山岡俊樹[編著],前川正実,磯野誠,安井鯨太,緒方啓史,若林稔,丸山幸伸,坂口和敏,今井秀之
出版社: オーム社
出版年: 2022
ISBN: 978-4-274-22781-3-C3070
要旨: 21世紀に入ってから、モノよりコトの消費ウエイトが高くなってきており、ビジネスにおけるサービスの重要度も年々高まっています。モノは所有するものなのでモノづくりには技術力が、コトは経験するものなのでコトづくりには発想力が求められます。本書はこのような状況に対応するために、コトを重視したサービスづくり、つまりサービスデザインの観点から17の発想法を紹介しています。
CHAPTER 1 : 発想に関連する理論的な説明
CHAPTER 2: 既存の基本的な発想法
CHAPTER 3: サービスデザインのための最新の発想法

サービスデザインでビジネスを作る

著者名: 山岡俊樹
出版社: 技報堂出版
出版年: 2022
ISBN: 978-4-7655-4133-6
要旨: 本書で提案する方法の骨組みは,サービスデザインの観点から目的→制約条件→構造の流れの中で,「型」を活用してビジネスの解決案を導き出すことです.基本的に開発状況に応じ,以下の 4つのユニットを組み合わせしてビジネスを作る方法です. ① 発想ユニット(発想を生む方法), ② システムユニット(発想したアイディアをサービスシステムとしてまとめる方法), ③ ビジネスモデルユニット(サービスシステムをビジネスとしてまとめる方法),④ 評価ユニット (構築したビジネスを評価する方法).

デザイン3.0の教科書

著者名: 山岡俊樹
出版社: 海文堂出版
出版年: 2018
ISBN: 978-4-303-72723-9-C3050
要旨: 本書は21世紀の新時代に対応したデザイン(デザイン3.0)に対応すべく,デザイナーなどの専門家だけでなく,ビジネスマンの誰でもがデザインできるように構成されています.その為,属人的要素の強い既存のデザイン手法を避け,フレームによりデザインできるシステムデザイン方法(汎用システムデザインプロセス)に基づいています.この方法は面倒な手順を踏むので,一見とっつきにくいかもしれませんが,マスターすれば汎用なので,複雑なモノ・コト,システムでも容易にデザインできる手法です.

はじまめせんか! もうひとつの住まい方ー時代を先取りした100の事例集

著者名: 監修:小林秀樹・佐々木美貴 著者:もうひとつの住まい方推進協議会
出版社: プラチナ出版
出版年: 2021
ISBN: 4909357726
要旨: もうひとつの住まい方とは、一般的、常識的なあり方に疑問を感じ、その問題点を踏まえて、もうひとつの選択肢を探そうという意図です。
少子高齢化により暮らしが大きく変わる中で、従来の住まいでは満たされない住まい手の要求、一人ひとりの思いを大切にした、参加と共生の理念に基づく新しい住まい方に注目。具体的には、コーポラティブ住宅、高齢者のグループリビング、新しい福祉の住まい、子どもの居場所づくり、シェア居住、空き家の活用、等々を掲載。
A3版224ページと電子書籍、同時発行

人にやさしいモノづくりの技術 - 人間生活工学の考え方と方法

著者名: 小松原 明哲
出版社: 丸善出版
出版年: 2022
ISBN: 978-4-621-30711-3
要旨: モノゴトの「使いやすさ」「分かりやすさ」「使い心地のよさ」など利用時品質の向上を、生活者の視点に立って進める「人間生活工学」のテキスト。日常生活を観察・調査・評価し、そこから生活の本質、生活者のニーズを理解し、それらのニーズを満たす製品開発、サービスの提案、デザインにつなげる「人間生活工学」の考え方、方法論、基礎技術を、さまざまな例をあげて簡潔に解説。

Code as Creative Medium [コード・アズ・クリエイティブ・メディウム]
創造的なプログラミング教育のための実践ガイドブック

著者名:ゴラン・レヴィン、テガ・ブレイン 著  澤村正樹、杉本達應、米田研一 訳
出版社: ビー・エヌ・エヌ
出版年: 2022
ISBN: 978-4-8025-1012-7
要旨: アート/デザイン教育の現場で、コンピュテーショナルな演習やカリキュラムが一般化しつつある。しかし、その教育方法については具体的に示されておらず、現場では暗中模索と試行錯誤が続けられている。
本書は、学生に出す効果的な学習課題(宿題)の例、技術的な練習問題をまとめたエクササイズ、アート/デザイン領域でのプログラミング学習を牽引してきた先駆者たちのインタビューを掲載し、コードをクリエイティブな表現媒体として使う方法を教え、学ぶためのマニュアルかつアイデア集である。

メディアとしてのミュージアム

著者名: 町田 小織
出版社: 春風社
出版年: 2021
ISBN: 9784861107399
要旨: 本書は東洋英和女学院大学社会科学研究叢書シリーズの9冊目であり、東洋英和女学院大学メディア・コミュニケーション研究所主催の連続講演会を基にしている。編著者は同講演会の企画者でもある。第Ⅰ部は主に「メディアとしてのミュージアム」と題した連続講演会の講演録であり、ミュージアムを「つむぐ」「つくる」「つなぐ」「つどう」「つかう」対話と共創の場として捉える。第Ⅱ部はミュージアムで「何を、どのように展示するか、展示しないか」「誰に対してのメッセージなのか」というポリティクスについて、海外の事例を中心に論じる。

-デザイナーによる新たな組織のつくりかた- プロダクトビジョン

著者名: Laura Fish・Scott Kiekbusch 著 安藤昌也 監訳, 青木博信・安藤幸央・川上晶子・木村琴子 訳
出版社: 丸善出版
出版年: 2022
ISBN: 978-4621306925
要旨:DXを推進する“高度デザイン人材”を目指す方々のためのガイドブック。今日、デザインはビジネスにおける重要なコンピテンシーであり、デザイナーはリーダーシップの役割を果たす必要がある。本書は、読者を戦略デザイナーに成長させ、重要な意思決定に関与できるようにサポートする。革新的なプロダクトやサービスのビジョンを創造し、価値の高いマーケットオファリングにつなげるための画期的なプロセスの習得を目指す。

体験設計:ビジョンから優れた経験価値の創出へ

著者名: 髙橋克実
出版社: 丸善出版
出版年: 2022
ISBN: 978-4621306932
要旨:自らの感性で自らの思いを形として外に表そうとする創造行為はアートだが、誰かに何らかの目的をもって、何かの経験を提供しようとする創造行為はすべての人が行っている体験設計といえよう。
本書ではビジネスの未来を見据えた設計(デザイン)の視点に基づいた思考を手掛かりに、「体験設計」についての考え方や実践するうえでのマネージメント的な視点などを提示。後半では「ビジョン提案型デザイン手法」の新しいフレームワークを中心に解説し、例題を通じて、ツールなどを紹介しつつ理解を深めていく。

ウィーン工房ー帝都のブランド誕生にみるオーストリア近代デザイン運動史

著者名: 角山朋子
出版社: 彩流社
出版年: 2021
ISBN: 978-4-7791-2743-4
要旨:日本の近代デザインにも影響を与えた「ウィーン工房」(1903-1932)に関する初の本格的研究書。ハプスブルク君主国の芸術、デザインの近代化を目指したウィーン分離派、オーストリア工作連盟との関係にも着目しつつ、その全貌を作品、言説、史実から検証する。本書はデザインとナショナリズム、商業性、装飾の問題へも踏み込み、ドイツと異なる展開を見せた20世紀初頭のオーストリア近代デザイン運動史の解明を試みる。カラー口絵、年表、索引付き。

アフターソーシャルメディア 多すぎる情報といかに付き合うか

著者名: 野々山正章
出版社: 日経BP
出版年: 2020
ISBN: 4296105612
要旨:本書は、NHK放送文化研究所、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所、法政大学大学院 メディア環境設計研究所のメンバーが、それぞれの調査データを持ち寄って、ソーシャルメディアが広く普及した後(=アフターソーシャルメディア)の人々の「情報接触スタイル」を分析し、新たなメディアスタイルを見いだそうとしてまとめたものです。

近代家庭機器のデザイン史:イギリス・アメリカ・日本

著者名: 面矢慎介
出版社: 美学出版
出版年: 2020
ISBN: 978-4-902078-59-6
要旨:モノのデザインは、利用可能な技術、製品化した企業の活動、流通・販売のシステム、購買し使用した生活者の行動・心理など、諸要因の総和として成立する。個々の道具には、これら社会全体のダイナミズムが反映されている。本書ではこのような観点から19世紀後半から20世紀にかけてのイギリスとアメリカ、日本におけるいくつかの家庭用機器の発展の事例を辿り、デザインによる機器の近代化とはどのような事態であったのかを考察した。インダストリアルデザインのアノニマスヒストリーの試み。

インタフェースデザインの教科書 第2版

著者名: 井上勝雄
出版社: 丸善出版
出版年: 2019
ISBN: 978-4621304679
要旨:インタフェースに関する書籍はユーザビリティ評価を中心とするものが殆どで、デザイン設計論の視点からの解説書がなかった。そこで、人間の認知と記憶のメカニズムを把握したうえで、ユーザーの視点を加味しつつ設計を行い、適切な評価を実施して、よりよいインタフェースデザインを生み出す方法、特に、直感的に使えてより楽しい感性的なインタフェースデザインについて筆者の研究をもとに解説してある。初版ではインタフェースをデザインという視点からデザイナーが執筆した本として多くの支持があった。改定版では、IoTやWeb2.0、UX、ゲームニックス理論などの最新の内容も追加した。

ヴィジョン・イン・モーション

著者名: ラースロー・モホイ=ナジ著 / 井口壽乃訳
出版社: 国書刊行会
出版年: 2019
ISBN: 978-4-336-06370-0
要旨:ヴァイマールとデッサウのバウハウスにおける基礎課程の教育方法を扱った著作『ザ・ニュー・ヴィジョン』刊行ののち、シカゴのデザイン研究所における教育活動を経て、より一般的な芸術と生活の関係について考察を深化させたデザイン哲学の記念碑的名著。1947年に出版され、70年を経て、いまなおその有効性を増す総合的教育論、初の邦訳単行書。訳者による解説と年表付き。

デザインの目線 -和風を魅せる-

著者名: 平 不二夫
出版社: 青娥書房(せいがしょぼう)
出版年: 2019
ISBN: 978-4-7906-0370-2
要旨:縄文時代の火焔型土器から、最先端の科学技術が生み出した装着型サイボーグまで、日本のモノつくり・コトつくりに通底する和の感覚とは何か。デザインの目線で解き明かそうとする感性文化論。

コンピュテーショナルモデリング 入門から応用

著者名: 中島淳雄 高木秀太
出版社: ラトルズ
出版年: 2019
ISBN: 978-4899774921
要旨:3次元デジタル・デザイン・ツールを用いてモデルを構築するには、意匠デザインを想像する感性と、3次元曲面造形の理論・技術が必須だ。 昨今、コンピューターの支援により、無限ともいえる大規模データの処理が可能となった。そして処理するアルゴリズムを論理的に構築することにより、デザインの幅は飛躍的に広がった。Grasshopper(GH)は、アルゴリズムを視覚的に構築するツールであり、スクリプトの使用により拡張可能なデザイン・プラットフォームでもある。本書を通じて、最強の3次元デザイン・モデリング手法を理解し、応用する力を身に着ける。

デザインマーケティングの教科書

著者名: 井上 勝雄
出版社: 海文堂出版株式会社
出版年: 2019
ISBN: 978-4-303-72722-2
要旨:近代的マーケティング理論は実践を通じて進化し、近代デザインも一緒に誕生した。しかし、デザインの情緒性だけに注目したため、その理論での位置づけが明確でなかった。景気後退が始まると、ニーズを探るマーケティングだけでなく、それを具現化するデザインの重要性が増した。さらに、人々の価値観がモノからコトへ移行すると、デザインの持つ問題解決能力やビジョン構築力が注目され、マーケティング理論に大きな影響を与えてきている。それを背景に、日本で最初のデザインマーケティングの本を出版した。

ビジュアル・フォースとして定義したデザインの言葉

著者名: キノシタ武
出版社: NextPublishing
出版年: 2019
ISBN: –
要旨:日常的に使われている「デザイン」という言葉について、世界的に一般の人や専門家もその概念は曖昧なままの状況にある。そこで本書は、デザインについて、「ビジュアル・フォース Visual Force」と定義し、著者がこれまでの美術大学、芸術工科大学、広告制作、総合大学、学会、国際会議での実践・教育・研究を行ってきた体験の中での発した言葉、聞いた言葉、思考の一部分をまとめている。この試みにより、デザインについての統一概念を成立させることを試みている。内容は、それぞれの言葉とそれらについての英語訳、注釈、図を掲載するという構成となっている。

視覚文化とデザイン

著者名: 井口壽乃編、伊原久裕、児玉幸子、菅靖子、山本政幸、暮沢剛巳
出版社: 水声社
出版年: 2019
ISBN: 978-4-8010-0423-8
要旨:モダンデザインはいかにして創造・越境・集積されたのか。モダニズム期から現在まで、視覚文化を構成するタイポグラフィ、ピクトグラム、アイソタイプ、写真。ポスター、ホログラフィなどの豊富な例を取り上げながら、デザイン思想と史実に基づいて検証した論文集。

感性と情報からデザインを考えるために

著者名: 岡崎 章
出版社: 株式会社KANSEI DESIGN
出版年: 2019
ISBN: 978-4-9910801-1-1
要旨:本書は、「感性デザインを具現化するために必要な知識と考え方の第一歩を提供する」ことを目的とした電子書籍です。
感性が持つ情報と人工物などが持つ情報を知り、その相互作用をデザインに活かすために必要な考え方を知ることができるでしょう。具現化されたツール等は、クリック一つで各々の専用サイトに繋がるため、その詳細を確認しながら読み進めることができます。

デザインの知恵
情報デザインから社会のかたちづくりへ

著者名:  須永剛司
出版社: フィルムアート社
出版年: 2019
ISBN: 978-4845918270
要旨:多くのデザイナーに影響を与えてきた情報デザイン分野の第一人者が、30年にわたる経験と実例から、そのデザイン哲学、これからのデザインの可能性を語る。

感性デザイン

著者名:  井上勝雄
出版社: (株)エヌ・ティー・エス
出版年: 2018
ISBN: 978-4-86043-569-1
要旨:著者の広島国際大学退官記念として、大学での研究成果を簡潔に俯瞰できる書籍である。本書は、第1編・感性デザイン、第2編・感性インタフェースデザイン、第3編・感性デザインマーケティングの構成(363頁)になっている。具体的には、客観的価値から主観的価値が重視されている時代背景から、第1編では、人の認知評価構造をラフ集合などのソフトサイエンス手法で感性的なデザインの設計論に迫っている。第2編では、認知心理学の視点からユーザエクスペリエンスを含めた楽しいインタフェースデザイン設計論を論じている。第3編では、著者の企業での体験事例を基に、人間中心のデザインマーケティング戦略について述べている。

菊竹雪のスーパーグラフィック

著者名: 菊竹雪
出版社: 青幻舎
出版年: 2018
ISBN: 978-4-86152-677-0
要旨:スーパーグラフィックは、人と場所をつなぎ、都市の景色をつくり出すサイトスペシフィックなデザイン領域です。プラスの方向に質を高めるだけでなく、周辺にマイナスな印象を与える空間を、グラフィックデザインにより再評価することで、どのような変化が生じるか。ここに私はスーパーグラフィックの意義と力を感じています。本書は、「工事現場」から「建築空間」まで、1996年から今に至る作品20余点を制作コンセプトとともにまとめたものです。

デザイン科学概論 多空間デザインモデルの理論と実践

著者名:
 監修:松岡由幸
 編著:加藤健郎、佐藤弘喜、佐藤浩一郎
 著者:高野修治,伊豆裕一,浅沼尚,平尾章成,堀内茂浩,他12名
出版社: 慶應義塾大学出版会株式会社
出版年: 2018
ISBN: 978-4766425024
要旨:20世紀までの学問体系が縦割りであったことへの批判として、現在、横断型科学の必要性が強く問われている。デザインという行為そのものを研究対象とするデザイン科学は、その代表的な学問領域である。本書は、現状でまだ入門書的な概要を記した書籍がないことから刊行された、デザイン科学における初めての教科書的出版物である。デザイン科学の枠組みとその代表的な理論である「多空間デザインモデル」に注目し、その理論をデザインの実践に応用した事例を多く紹介することにより、実務に応用しやすいようにわかりやすく解説する。

ユーゲントシュティルからドイツ工作連盟へ
―世紀転換期ドイツの美術工芸工房と教育―

著者名: 針貝綾
出版社: 九州大学出版会
出版年: 2017
ISBN: 978-4-7985-0212-0
要旨:本書は,ユーゲントシュティルに始まるドイツの美術工芸改革運動を「工房」に着目して考察したものである。1900年前後に相次いで設立された「工房」は万国博覧会でドイツ美術工芸の代表になるとともに,1907年のドイツ工作連盟結成に際しても中核的な役割を果たした。本書前半ではミュンヘン手工芸連合工房とヘレラウのドイツ工房の沿革に,後半では「工房」に関わった芸術家たちとその美術工芸教育改革に焦点を当てる。バウハウスに結実する「工房」の近現代史。

モノづくり×モノづかいのデザインサイエンス‐経営戦略に新価値をもたらす10の知恵

著者名: 松岡由幸
出版社: 近代科学社
出版年: 2017
ISBN: 978-4764905252
要旨: UXデザインに代表されるように,今やデザインの対象は,モノづくりのみならずサービスなどのモノづかいも対象であり,両者のシナジーが重要である.そこで本書は,「モノづくり×モノづかい」を視点とし,「感動を生み出す」,「つかうをつくる」,「価値成長を仕掛ける」など,今後の経営戦略に有効な「デザインサイエンス」の”10の知恵“を紹介する.現代のビジネスシーンにおいて「デザインサイエンス」を取り入れた経営戦略・商品企画・技術開発がいかに重要かを解説している. また本書は日英対訳であり,英語・日本語学習者にも対応している.

プラスチックの逆襲

著者名:
 編著:青木 弘行、松岡 由幸
 共著者:寺内文雄、橋田規子、佐藤弘喜、久保光徳、下村将基、芳村貴正、小林昭世、加藤健郎、松岡慧、南条装備工業株式会社
出版社: 丸善プラネット
出版年: 2017
ISBN: 978-4863453357
要旨:プラスチックは、人類が自ら生み出した唯一本格的な人工材料である。それにも拘わらず私たち人類は、その加工性のよさや安価などから、単に“便利な材料”として多用するのみで、それ独自の美の追求や表現をなおざりにしてきたといえる。本書は、「プラスチックの逆襲」と題して、天然素材では表現できないプラスチック独自の固有の魅力などについて、デザイン論の観点から論考する。さらに、プラスチック製造メーカにおける逆襲の実例も紹介する。

京都を学ぶ【丹波編】

著者名: 久保雅義 共著
出版社: ナカニシヤ出版
出版年: 2018
ISBN: 9784779512599
要旨: 京都は日本文化の心のふるさとであり、京都の歴史・文化研究は、日本文化の起源を探ることに欠かせない。京都学は、京都と京都との関わりの中で成立・発展してきた特色豊かな文化について、国内外からの幅広いアプローチにより研究し京都文化のさらなる発展を目ざす意図で進められてきた。本篇は京都の文化資源を発掘する第二弾「丹波編」であり、筆者は交通に関する三篇を執筆した。
・福鉄を彩る多種多様な運行機材たち
・SLの運転技術 —その無形資産としての価値—
・鉄道のまち福知山 —小さな地方都市に大きな鉄道管理局

生きている前衛 山口勝弘評論集

著者名: 井口壽乃編、山口勝弘著
出版社: 水声社
出版年: 2017年
ISBN: 978-4-8010-0284-5

要旨: 本書は、山口勝弘氏が1950年代から2001年までに執筆した美術・デザイン・文化評論、研究論文のうち主要な132編を編集したものである。これらの評論には、戦後日本の文化史上重要なイベントである大阪万博の直接的な関係者としての記録や、美術館設立を含めた公的なプロジェクトへの提言、さらに教育者としての立場からの発言など、生きた記録とともに戦後日本の文化を再考する上で重要な記録をも含んでいる。

戦前日本の家具・インテリア――『近代家具装飾資料』でよみがえる帝都の生活<上巻>

著者名: 新井竜治
出版社: 柏書房
出版年: 2017年1月
ISBN: 4760147721

要旨: 昭和戦前期に洪洋社から刊行された新作家具写真集『近代家具装飾資料』の全ての号を収録すると共に、各百貨店史料館所蔵資料・同時代の工芸雑誌収録写真も網羅して、編著者による解題・解説を付け加えて誌面を美しく完全再現したもの。上巻は解題、三越、高島屋の新作家具展を収録。収録写真1500点。

戦前日本の家具・インテリア――『近代家具装飾資料』でよみがえる帝都の生活<下巻>

著者名: 新井竜治
出版社: 柏書房
出版年: 2017年4月
ISBN: 476014773X

要旨: 昭和戦前期に洪洋社から刊行された新作家具写真集『近代家具装飾資料』の全ての号を収録すると共に、各百貨店史料館所蔵資料・同時代の工芸雑誌所収資料を網羅して、編著者による解説を付け加えて誌面を美しく完全再現したもの。下巻は、松坂屋、白木屋、松屋、東横、伊勢丹、東京高等工芸学校、東京営林局の新作家具展示会の記録、及びアントニイ・レイモンドの家具作品などを収録。収録写真1500点。下巻878頁(上巻820頁)。

西洋美術の歴史8 20世紀:越境する現代美術

著者名: 井口壽乃、田中正之、村上博哉
出版社: 中央公論新社
出版年: 2017年
ISBN: 978-4-12-403598-8

要旨: フォーヴィズムとキュビスムという美術革命で幕を開けた20世紀は、抽象芸術の登場でその変革を加速させた。新しい表現は伝統的な美術の有り様を突き崩し、美術とそうでないものとの境界線は意識的に解体されていく。日常や社会における美術の意味と加地が問い直されるなか、新たなメディアや手法、概念を用いた試みは更新され続けた。20世紀美術は何を表現しようと革新を繰り返したのか。今、ここへとつながる多様な展開に迫る。(本書より)

子どものデザイン その原理と実践 -日本における子どものためのデザイン教育の変遷から展望へ-

著者名: 大泉義一
出版社: 日本文教出版
出版年: 2017
ISBN: 9784536600958

要旨: 本書は,子ども(幼児,小・中学生)を対象にしたデザイン教育の理論と実践に関する論考を収めたものである。その「理論」とは,デザイン教育史,美術科教育学,教育実践学,文化人類学などを往還する学際的な論考であり,その「実践」とは,学校教育の内外を越境する学習プログラムを指している。
美術科教育学の研究において、デザイン教育を対象とした歴史研究は存在するが、デザイン教育の変遷の中からデザイン教育の目的に関する論点を取り出し、それによってデザイン教育の歴史的変化を整理し直し、さらに、デザイン教育の現状及び今後の方向性を提示することを目的とした点で、本書は今後の図画工作・美術教育の方向付けにとって大きな意義をもち、きわめて独創性のある内容となっている。

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